なぜ埼玉県の病院病床数が全国最下位が長く続いたのか

昨日のBS朝日「日曜スクープ」は埼玉県で2名の感染者が自宅で亡くなられたことが報道の中心になりました。

MCの山口アナウンサーが埼玉県出身でもあり、独自の取材で得た中核病院の院長発言等は傾聴に値することばかりでした。

ただし、「なぜ埼玉県の病院病床数が全国最下位が長く続いたのか」の答えに、5年毎に決められる厚生労働省の保健医療計画の内実が抜け落ちていたことが残念でした。

 厚生労働省の保健医療計画を受けて、各都道府県医療保健計画を策定しますが、財務省の予算制約から人口急増の埼玉県は人口に応じただけの増床が認められない状態が長年続きました。

人口あたりの病床数は九州、四国、中国地方が多いため「西高東低」とも、薩長土肥が中核を担った明治政府の内務省が医療整備を進めたためとも言われるところです。

そうした中、2013年参議院選挙後、上田知事(当時)から県選出国会議員に呼びかけがあり、皆で厚生労働省に働きかけた結果1502床の増床が翌年8月認められました。

それが、今、さいたま市緑区美園に順天堂大学病院の整備計画が進んでいる背景です。

次回保健医療計画見直しは4年後ですが、今、人口に見合った病床増床のアクションを起こす必要があるのは言うまでもないことです。そして、感染症専門医、ICU専門医、看護師、工学士等救急中核病院の充実も。

できることはなんでもやろう