【青少年問題に関する特別委員会】ゆとり教育・男女別学青少年問題

2002年11月21日

武正委員
民主党・無所属クラブ、武正公一でございます。
 皆さん、おはようございます。きょうは、大臣、副大臣、政務官にお見えいただきまして、順次、質疑をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、文部政務官、週五日制が始まってもう半年を経過しておりますが、この半年間の評価をどのようにされているか、お伺いします。


■池坊大臣政務官
申し上げるまでもなく、週五日制は、家庭、学校、地域社会との連携の中で、それぞれが持っております教育機能を発揮しながら、子供たちに、自然体験、社会体験を行いながら、知育だけでなく、それを応用する、生きる力をはぐくむものでございます。
 ことしの九月に、日本PTA全国協議会の調査、どう感じたかという保護者に対しての調査によりますと、正直言ってまだ戸惑っているところであるという意見もございますが、その一方では、子供との活動や親子の触れ合いなどがふえていいという意見もふえてきております。始まります前に教育現場で聞きました声は、すべて土曜日お休みというのは困るんだというブーイングが多かったことを考えますと、これは定着してきているというふうに思っております。


武正委員
理事会のお許しをいただいて、お手元に二つの調査の資料を配付させていただいております。
 一つは、平成十一年度と平成十四年度の週五日制に対する意識調査結果の比較、これは保護者に対するもので、埼玉県の教育局の指導部指導課がこの九月に取りまとめたものでございます。それからもう一つは、この夏、私の事務所で学生さんのインターンを五名受け入れまして、その学生さんが、文部科学省さん、ゆとり教育と言うけれども、本当に子供たちはゆとりを感じているんだろうかと、夏の暑い盛りに、子供、保護者にアンケートをとりました。それぞれ、お手元で御紹介をさせていただいております。
 まず、県の方の資料でございます。一枚あけていただきますと、概要が右側に出ておりますが、「平成十一年度と平成十四年度の比較」でございます。
 三年間でどう変わったか。右側の2を読みますと、「土曜日のお子様の様子を御覧になってどう思いますか」という質問に、「学力低下を心配している」が一〇ポイント、「有意義な過ごし方をしていない」が七ポイント、それぞれふえた。学力低下を心配、そして、有意義な過ごし方をしていないんじゃないか、これが三年前と比べてふえたというのがまず一点。逆に減ったのは何ですかというのがその後に書いてありまして、「家族のふれあいが深まっている」が一三ポイント、「社会性を育てる上で有効である」と「自主性を育てる上で有効である」がそれぞれ九ポイント減っているということでございます。
 このことのグラフは、それから二枚めくりますと、前から四ページ目に、「土曜日のお子様の様子を御覧になってどう思いますか」というグラフが出ております。
 これを見られて、政務官、先ほどは大変前向きな評価の数字というか結果を引用されましたが、この埼玉県という都道府県がやった調査、保護者に対するものではございますが、この三年間の変化を含んでどのようにお考えになりますか。


■池坊大臣政務官
これはやはり、子供たちの生活態度が変化してきたことのあらわれではないかと思っております。ことしになってから土曜日お休みになりましたのでこのような現象の数字が出てきたというふうには考えておりません。
 私どもは、土曜日を有効に使ってほしいというふうに考えておりますので、ことし、新子どもプランというのを策定いたしました。週末において体験活動などを積極的にしてほしい、そのためにはボランティアに関係していらっしゃる方々のお力もおかりしながらボランティア活動などもしてほしいというふうに思っておりまして、全国的にはそういうような事例もたくさん出ております。
 また、今、学力低下ではないか、保護者はそれを一番心配しているのだというお話でございました。議員も御存じだと思いますけれども、きめ細やかな教育をしたいということで、教職員定数の改善などを行っております。
 土曜日を有効に使うような、やはり地域社会での連携が今出てきているのではないかというふうに思っております。


武正委員
学校教育現場では土曜日が休みになったことへの取り組みをというようなお話でございました。
 たしか東京都が、夏休みに教員が出てくるようにと、何か日報をつけなさいというような意見がありました。これは、若手経営者にちょっといろいろ話しましたら、夏休みに毎日出てきて日報をつけるよりも、逆に、毎週土曜日、交代で出るような形がとれるんじゃないかと。そんなこともありまして、この土曜、日曜の週五日制に伴った取り組みはまだまだ文科省としても工夫の余地あり、そんなことをあらわす率直なアンケートと私は考えております。
 青少年健全育成を各所管の省庁の総合調整というお立場で、官房長官、この埼玉県の結果、平成十一年度と十四年度の比較を見られて、どのようにお考えになるか。特に、家族の触れ合いが深まっていないとか、あるいは、文部政務官からも地域社会というお話が今ございましたが、これは文部行政を幅広く超えた取り組みが必要だということなんですが、いかがでしょうか。


■福田国務大臣
青少年の教育問題等に大変熱心に取り組んでいらっしゃることは、よく事務所で調査などされてわかりました。
 今お示しいただきました土曜日の子供の状況、これを拝見しまして気がつきましたことは、三年間経過しまして、どうも何かマイナスのメリットというか、評価しない部分がふえているんじゃないか、そういう感じがしまして、これは私もちょっと意外に思ったんですけれども、もしこういうふうなことであるならば、これはちょっと考えなきゃいけないことがあるのかなと。教育、社会全体の問題として、また、家庭の問題としても大事だと思います。
 例えば、家族の触れ合いが、これが減っているんですね。深まっているんじゃなくて、深まっていないんですね。それから、スポーツ、文化に参加する時間が、これは若干ふえていますね。これはよろしいかと思いますが、社会性をはぐくむという面では有効でない。それから、自主性を育てるのにも適していない。部活動に参加する時間がふえた、これはプラスですね。それから、学力が低下するのが心配だとか、有意義な過ごし方をしていないようだとか、これがふえているとか、どうも余りいい評価はないですね。これは大変興味あるデータだと思っております。


武正委員
ありがとうございます。
 今度は、先ほどちょっと御紹介した「ゆとり教育アンケート」。今、学生さんが、与野党問わず、国会議員の事務所でインターンということで、ボランティアでさまざまな経験を積み、知識を得ようということで積極的に参加する、これは政治参加ということ、あるいは若者の政治意識の向上を図るということで非常にすばらしい取り組みだなと私は思っておりまして、この夏、五名の学生さんを受け入れて、アンケート、彼らの発案によってとった結果をお手元で御紹介しております。
 表紙から一枚めくっていただくと、どんな形でやりましたかというのがある。二枚目、アンケート結果の方をちょっとお開きいただけますでしょうか。
 まず一番目、「学校が週休二日制になったことをどう思いますか?」小学生、「うれしい」八四%。子供は休みがふえたことを素直に喜んでいるようであります。保護者、「賛成」四五%、「反対」四六%。やはり保護者とすれば、賛否両論相半ばという感じがございます。
 二番目、「休日となった土曜日に(お子様は)何をしていますか?」小学生、「運動」プラス「遊ぶ」で六八%。保護者、やはり「運動」プラス「遊ぶ」で六七%。「勉強」は、子供は一五%やっていると言っているんですが、親は三%しかない。ですから、やはり勉強の満足度では親子異なるのかなといったこともわかります。
 三番目、「学習指導要領の内容が三割削減されましたが、お子様の学力低下に対して不安はありますか?」「はい」六五%。これはよく言われるところでございます。
 四番目、「習い事や塾は増えましたか?」小学生、「以前と同じ」五九%。保護者、「以前と同じ」六六%。ですから、週五日制になっても習い事や塾はふえていないということがこのアンケートからおわかりいただけると思います。
 こういった結果が出ておるんですけれども、文部政務官、このアンケートを見られて、どのようにお考えになりますか。


■池坊大臣政務官
子供たちにとっては、子供の大多数が、土曜日お休みがうれしいと答えております。ですから、やはりこれはいいことなんじゃないか。だけれども、それの使い方が問題なんだというふうに私は思っております。今度、新学習指導要領になってまいりました。その中で大切にしておりますことは、子供たちが基礎、基本の知識をしっかりと身につけながら、それを応用する力を持つようにということで、その応用を土曜日に使えたらというふうに思っております。
 半数の方が私立よりも公立に行かせたいと思っていらっしゃるということに対して、私はむしろ、ほっとする思いがいたします。よく現場で、私立にみんな行かせたがっているんだよ、だけれども、学費が高いから公立に行っているんだよ、やむないんだよというふうなお声があるんだというふうにおっしゃる方がございますけれども、決してそうではなくて、もちろんそういうことも入ってはいるでしょうけれども、公立のよさを認めている方もたくさんいらっしゃるということを、私はうれしいと思っております。
 学力の心配ということがございますけれども、新学習指導要領になる前の学力はどうかということを、ことしの一月に、小学校五年、六年、中学一、二、三年でテストをいたしました。それからまた、新学習指導要領でどうなったかという推移を見たいと思っておりますので、十六年の一月、二月でこういう調査をするつもりでございます。
 決して日本の学力も、OECDのPISAなどを御存じだと思いますけれども、劣っておりませんので、そのことは私どもも、選択学習の幅を拡大しながら、きちんとした指導をしていきたいと思っておりますけれども、健全な姿ではないかと思っております。


武正委員
ページをめくっていただきますと、四ページ目にQ5、Q6が出ております。こちらの方にもう政務官の御発言が入っていっていただいているので、これの方を御紹介しますが、ただ、その前に、OECDの調査を引用されて、学力低下していないよということを言われましたが、学力は低下しているという調査も歴然としてあるわけですね。
 ですから、文科省さんとして、いや、学力は低下していないというふうに言われるそのお気持ち、お立場はわかるんですが、本当に週五日制によっていかなる影響が出ているのか、先ほど官房長官からも意外なアンケート結果だということで、やはり週五日制、政府全体挙げて、ある面再検討、そして、どこに問題があるのか、問題があるとすれば、例えば文科省、もっともっとそれこそ力強くやっていただくように、政府としてのお取り組みも必要なのかな、そんなことを先ほどの官房長官とのやりとりでも感じたわけでございます。
 それで、今のQ5、「中学校は公立と私立のどちらに進学したい(させたい)ですか?」「公立」子供四六%、保護者五七%。これは決して学費が安いからではないですよというようなお話が先ほど政務官からありましたが、Q6の、「教育費に負担を感じますか?また、月々おいくらかかっていますか?」ということでございますが、やはり負担を感じるという人の方が一・五倍になっておりまして、その方々は三万円以上ということでございました。
 これは、小学生の保護者は、月間の支出が三十万だとすると大体三万円ぐらいというような、そんな統計も出ておるんですが、これが中学、高校、大学といくと、月々、モデルとして支出が三十万だとすると、大体五万円、五万円というような形で、教育費の負担が当然のように中高大と上がっていくに従って重くなるといった中で、小学生の保護者さんからもこういう御回答があります。
 これについては、文部政務官、どのようにお考えになりますか。


■池坊大臣政務官
確かに、私立は学費がございますから、負担を感じる方もいらっしゃるのではないかというふうには思います。
 ただ、公立をよくするということは私たちに課せられた使命だというふうに私は思っておりますので、公立のことに関して言うならば、先ほど申し上げたように、今までは画一的な授業をしておりましたけれども、これからは一人一人の個性を伸ばして、七五三と言われるように小学校で三割わからない子供がいる、わからない人にもきめ細やかに、また、能力がある人はその能力を伸ばすような少人数学級とか、あるいはそのための教員も加配いたしております。それからまた、学力向上フロンティア事業というのを策定いたしまして、それぞれの拠点で個に応じた指導の充実を図り、それを全国に広げていきたいというようなこともいたしておりますので、これから、公立がいいなという芽が大きく広がっていくと思います。
 それから、学力は確実に低下しているという先ほどのお話でございますが、そういうデータはございませんし、どういうふうになっているかは、これから、きっちりした調査をもとにして、また私たちがやるべきことがあったらやっていきたいと思います。一部の風潮で学力が低下していると言われておりますのは、何のどこをもってして低下しているのかというのが私はちょっと疑問に思っております。


武正委員
既にこの二年半、国会のいろいろな審議を通じて、学力低下を示す調査というものはさまざまな委員会で出されておりますので。その論議はまた別な機会にさせていただきたいと思います。
 さて、私は、こういった結果を見て、週五日になって塾や習い事をふやせない、その理由として教育費が高いということがあるのではないかなというふうに思うんです。これは、政務官からは既にいろいろお話しいただいておりますので、内閣府の方からお答えをいただきたいんですが、お金がかからないでやれる、そんなことがもっと土曜、日曜にあれば子供たちが有意義に過ごせる、先ほどのようなアンケートの結果が出ないで済むんじゃないかと思うんですが、文部科学省さんからはそういったお答えがありますけれども、これについてはどのようにお考えになりますか。土日について、お金をかけないで有意義に過ごせるような受け皿ということでございます。


■福田国務大臣
土日の過ごし方ということになりますけれども、土曜日も日曜日もないと思うんですよ。土曜日だから特別にということではないと思いますが。
 青少年がその過ごし方として自発的に何か自分でするということがあれば、それはそれでよろしいかと思うけれども、しかし、それでなくて、社会的な活動に参加する機会を与えるということもやはり社会としての役割ではなかろうか、こういうふうに思います。ですから、そういうような社会活動を通した経験が人格形成に非常に役に立つということであれば、政府としても積極的にそういう方向を応援していかなければいけない、こう思っております。
 内閣府といたしましても、青少年行政の基本方針などを定めました青少年育成推進要綱におきまして、「当面特に取り組む課題」の一つに「青少年の社会参加活動等多様な活動の促進」を挙げておりまして、関係各省間の連携を図りながら、ボランティア活動それから職業体験等の促進を図ってまいろう、このように考えているところでございます。


武正委員
そうしましたら、それぞれアンケートを使った質問から、今度は、男女共同参画、また男女別学、共学といった問題に移らせていただきます。
 今般、中教審から、教育基本法の改正ということで中間報告が行われております。その中で、これまでありました男女共学の条文にかわり、男女共同参画社会の実現や男女平等の促進に寄与するという観点からといった形での中間報告が出ておりますが、まず文部政務官、この男女共学が削除されて男女共同参画という形になってまいりました中間報告は、どのような観点から行われておりますか。


■池坊大臣政務官
教育基本法の見直しの中間報告が、この間、中央教育審議会で行われました。そして、その中にあっては、現行法の第五条の男女共学というのはもう広くその趣旨が浸透しているのではないか、だけれども、その一方では、社会において男女共同参画がまだ十分に行われていないところもある、そういう観点を踏まえまして、これから、教育や学習やあらゆる場において男女共同参画社会の実現や男女平等の促進に寄与するという新しい視点がやはり必要なのではないだろうか、だから、教育の基本理念としてその趣旨を規定することが適当という皆様方の御意見がございました。
 これからも、半月の間に五カ所、公聴会をいたしますので、いろいろな意見が伺えると思いますが、このようなことを入れましたのはそういう経過でございます。


武正委員
官房長官、この点、いかにお考えになりますか、男女共同参画という形になりました点。

■福田国務大臣
今、大筋は、文部科学政務官の答弁のとおりでございます。政務官のおっしゃられた、この中間報告にあります教育の基本理念、これが規定されているわけでございますけれども、現在の審議会で、中教審の開催などを通じてさらに議論を深めていく、こういうふうにしておるところでございまして、男女共同参画社会の実現を推進する立場から大変意義のある、そういう提言だと考えております。

武正委員
ちょっと時間の関係もありますので、本来であれば、男女別学をどうお考えになりますかと女子高校出身の政務官にお尋ねしたかったんですが、それはまた時間の関係で飛ばしまして、次に移らせていただきます。
 私の埼玉県では、男女共同参画の苦情処理委員会が県知事の方に勧告を行いました。
  高校生活の三年間を一方の性に限ることは、人格形成からも、また男女共同参画社会づくりの視点からも問題である。
  高校生という多感な時期に、異性と真剣に向き合い共に協力し合って問題を解決していく体験こそ重要である。
  公立の高校として、男女の性差にとらわれることなく個人の能力・個性を発揮していくため、男女別学校の共学化を早期に実現する必要がある。
こういった勧告が出たわけでございます。
 先ほど、公立学校もこれから多様なメニューというか、個性化あるいは選択肢ということを文部科学政務官からもお話がありましたが、私は、いろいろな学校があってもいい、公立も私立も、別学も共学も、そしてまたいわゆる専門学校、専修学校、いろいろあっていいというふうに思うんですが、この勧告について、男女共同参画担当としてどのようにお考えになりますか。

■福田国務大臣
県立高校における男女の共学ということにつきまして、これはやはり地域事情というのはあると思うんです。ですから、その地域の実情に応じて、設置者であります県が県の判断として考えていけばいいのではないかな、こういうふうに思っております。
 私どもの群馬県のことにつきまして申し上げれば、なぜそういうふうに申し上げたかというと、群馬県は別学が多いんですよ。男子校、女子校、この比率が非常に高い。ということは、逆に言えば共学率が低いんです。私も御質問がありまして見てみましたら、全国平均が九六・四%、群馬県、私の出身の群馬県は六六%というんですよ。非常に低い。これも我が県の実情に応じてというように言えないことはないんだけれども、しかし、この数字を見まして、群馬県は随分おくれているな、こういう感じがいたしております。ここのところは、本委員会の小渕委員と力を合わせて、我が県の男女共学という観点からの共学推進を図りたい、こういうふうに思っております。


武正委員
私は、群馬さんは群馬さんのお考えでやっていただいていいんじゃないかなというふうに思いまして、今、官房長官が言われた、おくれているということがどうかなというふうに思うんですね。(福田国務大臣「低いんです」と呼ぶ)低いということで今御答弁があって、おくれているということは御訂正をいただいたというふうに理解いたします。別学も共学も、それぞれあっていいというふうに思うわけでございます。
 この基本法では、第九条で「地方公共団体の責務」、第二十条で「地方公共団体及び民間の団体に対する支援」がありますが、要は、地方公共団体に関する質問が県から国にあったとき、国に直接、地方公共団体のことがあったとき、あるいは国に関することが県にあったとき、どのような連携ができるとお考えになりますか。お答えいただけますか、国と地方の連携について。


■坂東政府参考人
男女共同参画に関する苦情につきましては、先月、十月に男女共同参画会議の方で苦情処理等に関する意見を述べたところでございますが、その際にも、できるだけ間口の広い、苦情を受け付けるところがあって、それが国あるいは関係機関と十分連携を進めていく体制をつくることが必要だというふうに言われておりますので、ぜひ今後ともそうした連携を緊密に図っていくようにしたいと思っております。


武正委員
男女共同参画社会基本法に「苦情の処理等」があるんですけれども、男女共同参画会議令第一条二項に、「専門委員は、当該専門の事項に関し学識経験を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。」とありますが、苦情処理・監視専門調査会の専門委員の「当該専門の事項に関し学識経験を有する者」というのはどういう意味になりますか。


■坂東政府参考人
お答えいたします。
 特に監視につきましては、それぞれの年度ごとに監視をするテーマを決定していただいて、その分野について監視をしております。すべての基本計画全体を監視するというのではなくて、重点的に監視する分野を決めますので、例えば十四年度ですと、国際関係、地球社会の平和、開発への貢献ということで国際法あるいは国際協力、開発の分野の専門の方に加わっていただく、あるいは統計情報のことをするので統計の専門家の方に専門委員になっていただくというふうに、その年度ごとの専門分野に応じて委員の方に新たに加わっていただくという形で対応しております。


武正委員
ということは、男女共同参画問題に詳しいということじゃなくて、それぞれの専門性といったことだと思います。
 もう時間もそろそろ終わりになりますが、官房長官、ぜひ最後にもう一回。
 先ほどの、群馬県は低いといったことについて、それはそれで低いということなんですけれども、男女別学、男女共学、それぞれやはりよさがある。ですから、それは、文部科学大臣の方にお尋ねしたときは、設置者の意向といったことを尊重すると。男女別学、共学、それぞれ歴史があるじゃないか、伝統があるじゃないか、それぞれのよさがあるよといったこともお認めをいただいているんですが、埼玉県でも、二十一万余の署名をもって知事の方に、男女別学校、これはやはり選択肢として残してほしい、そんなことも多くの別学校のOG、OB、そして生徒も言っているんですけれども、こういった別学校もあっていいんじゃないかといったことについてはどのようにお考えなのか、それをお尋ねして、終わらせていただきます。


■高市委員長
先ほども答弁申し上げたとおりでございまして、県の実情に応じて、県民の意向に従ってやればいい、その声をその県でよく吸い上げて間違いないように対応してほしいと思っております。


武正委員
 以上で終わります。ありがとうございました。

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