【総務委員会】オンライン化法案修正案法案提出者として答弁

2002年12月05日

■中村(哲)委員

民主党・無所属クラブの中村哲治です。行政手続オンライン化三法案について質問をさせていただきます。
 私たち民主党も、行政手続のオンライン化については必要だと考えております。その趣旨については、一昨日、私たちのNC大臣である島聡委員からも申しましたとおりでございます。この行政手続のオンライン化によってどのように行政が変わるのか、問題意識を共有化するためにも大臣に確認をさせていただきたいと思います。行政手続のオンライン化の効用について、大臣はどのようにお考えなのか。
 まず、行政コストの点についてお聞かせいただきたいと思います。行政改革の観点から、行政コストはどの程度減るとお考えでしょうか。例えば、公務員の人件費二十七兆六千億円、そのうち窓口業務が一〇%、また企画、調達、設計、計画が一〇%を占めるとすれば、その半分程度、例えば二兆七千億円ぐらいは浮くのではないか、そのように考えられると思いますが、どのように大臣はお考えでしょうか。


■片山国務大臣

行政手続のオンライン化は、もう既に答弁させていただいておりますように、一つは、国民の皆さんのサービスの向上、利便性の向上になる。もう一つは、行政側では、行政の処理の簡素合理化、効率化につながってくる。こういう意味で大変な効用がある、こう思っておりますが、今委員が言われますように、それでは数字的にどうなるのか、これはなかなか難しいんですね。というのは、全部オンライン化になるわけではないんですね。希望する人はどうぞオンライン化で、書面で出したい人は結構ですと。これから始まる調達や入札や申告や納税も恐らくそういうことなんですね、二本立てです。だから、直ちにこのくらいのコストが削減になると言うことは大変困難ですけれども、いずれにせよ、私はだんだん、先ほど上川委員が言われましたように、特許ではもう九七%以上がオンラインですね。昔は四三%だった。そういうことで、全部オンライン化になってきますと、それは相当な削減になる。
 特に、地方の場合に、何度も同じことを言っておりますが、私どもは共同化をしてもらって、それをアウトソーシングしようと。それによって浮いた人員は、これは本来の福祉だとか環境だとか、そういう方に回ってもらおうと。内部管理的なことをやっている方や窓口で今人手でやっている方が、もしこれが相当な合理化、効率化ができるとすれば、本来の、本来というのもおかしいんですが、福祉や何かの方に回ってもらおう、こういうふうに考えておりまして、なかなか数字的には申し上げられませんけれども、大きな効用があるということだけ、行政改革に資するということだけ御理解をいただければ大変ありがたいと思います。


■中村(哲)委員

数字を出せないとおっしゃいまして、非常に難しいということもおっしゃいました。確かに、私も数字が出しにくいということは理解している部分があります。これはいろいろな考え方があって、やはり二兆七千億ぐらいは目標として出すべきなんじゃないか、そういう意見もあると思います。しかし、地方分権が進む中でどの程度これが実行できるのかということを考えると、数字的にはなかなか難しいんだろうな、私もそのように考える部分もあります。
 しかし、それであるのならば、行政手続のオンライン化は何のためにするのか、そこをもっとはっきりする必要があると思うんですね。先ほど大臣も、サービス、環境、そのようなものに重点を置いていきたいという話でした。質的に何が変わってくるのか、そこをもう少し聞かせていただきたいと思うんです。というのは、行政手続をオンライン化するということは、今まで公務員が機械的にやっていた仕事を機械に任せていく、コンピューターに任せていくということになります。ということは、人間しかできない仕事をするために行政手続のオンライン化をしていく、そういった考え方もできると思うんですね。
 公務員の働き方ということと、この行政手続のオンライン化というものは、非常に密接に関係してくると思います。大臣のお気持ちも多分その辺にあるのではないか。サービスに重点を置いていく、環境に重点を置いていく、福祉に重点を置いていく、そういった御答弁を先ほどされておりました。また、窓口業務や内部管理の業務というものは、このオンライン化によって減らしていく。やはりオンライン化の趣旨、理念というものは、公務員の働き方、そこに最終的には帰結するのではないかと思うのですが、まず大臣、その点について御確認をよろしくお願いいたします。


■片山国務大臣

中村委員の言われるとおり、公務員の事務処理の、難しく言うとビヘービアというのが変わってくると私は思いますね。受け付けから、それを審査する、あるいは内部的な決裁、結果の通知、保存、そういう一連のものがオンライン化されるということによって、相当そこは合理化、効率化されますから、今まで何十人かでやったことが相当な人手が減るに違いない。特に、内部管理の財務だとか人事だとか給与だとか、そういうことはもっと私はそうなるんじゃなかろうかと。そうなると、企画を一生懸命やるとか、今言いましたような福祉で人手がかかる方に回るとか、本来のそういう、処理じゃない、中身のある住民に対する直接のサービスの方に人手が回ってくる。その効用は大変大きいと思います。
 ただ、私どもの方でも数字的な、今このくらいというのはつかんでおりませんが、私は、一定の前提を置いて試算をしたらどうかといって、今関係の私どもの方の職員の皆さんにお願いしておりまして、これから本格的に取りかかるわけですから、これだけこうなると。特に、共同化やアウトソーシング化すれば、これはかなり数字が見えてくると思います。どういう共同化をしていくか、それからそれをどういうところにどういうアウトソーシングするか、これからですからね。ちょっと、なお数字的には固め切っておりませんけれども、ぜひ何らかの目安をつかめれば、こういうふうに思っております。


■中村(哲)委員

大臣から、数字の試算についても指示をしているというお話がありました。その点についての御努力に対しては、率直に評価をさせていただきたいと思います。
 私は、国会の質問というものは、制度をつくられるときの光と影の部分を明らかにすることだと考えております。先ほども上川委員から同じような発言がありましたけれども、私もそのように考えております。だからこそ、この制度の光の部分についてはきちんとまず押さえさせていただきたい。人間が人間しかやれない仕事をしていく、そのためのオンライン化なんだ。IT技術というものは、すべてのことを機械としてやっていくというためにやるのではなくて、人間が人間性を取り戻すための道具にIT化をさせないといけない。そのためのオンライン化が今回の法案の光の部分である、そこは大臣と問題意識を共有化させていただきたいと思います。
 しかし一方で、私たちは野党の立場で物事を見ますときに、新しい制度が政府の立場では見えなかったそういった影の部分をきちんと把握していく、明らかにしていくことが私たちの野党としての仕事とも考えております。今回の法案について一番私たちが影の部分だと認識しているのが、住民基本台帳ネットワーク、いわゆる住基ネットの使用をされているという点でございます。これからは、この住基ネットについての質問をさせていただきます。
 今回の政府案の最大の問題は、住基ネットを組み込んでいることである。住基ネットがなぜ問題なのかと私は思うに、やはり一億二千万人の人すべてに番号をつけて、国が国民を管理する、このことに関する漠然とした不安があると思うんですね。政府はこの不安について国民にこたえる義務があると思います。
 今まで、質問取りにいらっしゃった公務員の皆さん、また違う機会でいろいろと意見交換をさせていただくときの公務員の皆さんがおっしゃっていることは、いや、完全に安全ですから安心してください、がちがちに固めていますからセキュリティーは万全です、そのようなことをおっしゃっておりますが、そこの部分の主張というものはその公務員が言っている評価にすぎないと私たちは認識するわけですよ。つまり、事実レベルの問題として、事実認識の問題として、まだ腑に落ちていない。そこに今、この住基ネットを取り巻く問題というのがあると思います。
 住基ネットを使うことによって国民が漠然と不安に感じていること、この部分を取り除いていく必要が今の政府にはあると思います。その不安が払拭しないうちは、私たちの立場とすれば、住基ネットに反対しなくてはいけないと私は考えております。
 そこで、大臣に質問をさせていただきます。公的個人認証法案についてです。公的個人認証システムでは、住基ネットはどのような目的で使われるのでしょうか。


■片山国務大臣

中村委員、今るるお話がありましたが、一つは、この住基ネットワークは国の管理するシステムではないのです、オール地方団体の共同のネットワークですから。そこのところはひとつ、国が何ら管理するようになっていない、一種の監督責任や何かはありますけれども。そういうことでございます。
 それからもう一つ、すべての国民に番号をつける、コンピューターで処理する、ネットワークでつなぐ、これは番号化せざるを得ないんですよ。漢字化で今のネットワークに乗せたりコンピューター処理するというのが、将来は知りませんよ、今のところできていませんから、数字化せざるを得ない。だから、総背番号というのは当たっていないこともないんだけれども、総背番号が持つ何となく拘束感だとかなんとかということじゃないんですね。今のコンピューターのIT社会、ネットワーク社会で数字は全部だめだと、これはひとつぜひそういうふうに御理解を賜りたい、こう思います。
 そこで、なぜ公的個人認証システムで住基ネットが要るのか、こういうことなんですが、公的個人認証は、例えば中村先生、中村哲治委員という人が本人だということの確認をするということですね。確かに本人だ、それを証明することなんですね。今も本人で、これから何日かたっても本人だ。そのために常時、本人確認のシステムで、それが事実だという情報の提供がどこかで要るのです。そのためには、一億二千七百万ですか、その方の基本的な情報をネットワークで結んで、それが現実に本人である情報を常に提供する仕組みが要るんですね。もし住所が変わったり名前が変わったり、あるいはお亡くなりになったりしたらそれが失効しますよという、失効情報というのだそうですけれども、失効情報も常に提供する仕組みが要るので、全国的なそういうネットワークが。そこで住基ネットワークを公的個人認証システムの確認と失効についてチェックをするために使う、こういうことでございまして、その点はぜひ御理解を賜りたいと思います。



■中村(哲)委員

大臣がおっしゃって、番号をつけることがおかしいということに関してはおかしいという御答弁でしたけれども、私も番号で情報を処理していくということは否定していないのです。しかし、全国民に一律に、一番から一億二千万番までという通し番号が全国民につけられることが問題だと思っているんですね。通し番号じゃないというやじもありましたけれども、大事なことは、通し番号と私は言っておりますけれども、通し番号がつけられる、すべての国民にあまねく唯一無二の番号がつけられるという意味では表現は正確だと思いますけれども、そういったことが問題なのではないか。例えば、地域ごとにその番号の振り方を違うようにするとか、いろいろやり方はあると思います。しかし私は、通し番号をつけていくということに問題点があるのではないかと考えております。
 そこで、この論点についてもう少し深く議論をさせていただきたいという意味で、修正案の提出者に質問をいたします。修正案では住基ネットを使わないことにしております。なぜ住基ネットを使わないのでしょうか。



武正委員

中村委員にお答えをいたします。
 この八月五日に稼働いたしました住基ネットでございますが、野党四党共同で凍結案を出しているその理由、あるいはまた、さまざまな自治体で選択制あるいはネットワークへの連結というか結びつけることの拒否等が起きていること、これは、申すまでもなく、個人情報を保護する法整備が未施行であるからといったことでございますし、もちろん、特にプライバシー保護の観点あるいは個人情報保護、いわゆるセキュリティーについて非常に不安がある、こういったところがありまして、この住基ネットワークについてのさまざまな動きが出ているのでございます。
 また、昨日も行われました個人情報保護法に関する内閣委員会での質疑でも、やはり多くの委員から、個人情報を保護する観点から、あるいは目的外使用の観点から、その公務員の方に対する罰則というものが非常に甘い。懲戒処分ということは、全体的に懲戒処分だというようなことは答弁から出るのですが、罰則ということまで踏み込んだ答弁が出ない。こういったところもやはりこの個人情報保護法、問題ありということでございまして、政府もこの法案、今国会では廃案、通常国会出し直しというようなことも聞いております中で、あえてこのオンライン三法、住基ネットを前提とした法案というのは問題ありということで、修正案は住基ネットを利用しないという趣旨にしたのでございます。


■中村(哲)委員

ただいまの提出者の御答弁の内容は、住基ネットを使うことはよくないという、住基ネットを使わないことの必要性についての御意見でした。しかし一方で、住基ネットを使わないことによって果たして本人確認ができるのか。つまり、住基ネットを使わないことの許容性についての確認をさせていただかなくてはならないと思います。
 先ほど片山総務大臣が、失効情報のチェックなどをするためには常時本人確認の必要がある、そのためのネットワークが必要であるという御答弁がありました。そこで、提出者にもう一度確認なんですが、別なネットワークを使うことによって本人確認ができるのかどうか、答弁をお願いいたします。



武正委員

まず、住基ネットを利用せずにということでございますが、本人確認は市町村が行うわけでございまして、これは、認証業務自体を市町村に行わせることにしておりますので、市町村長は住基台帳を管理していることから、みずから保有している情報に基づいて異動等失効情報を記録することが可能であり、住基ネットを使わずにできるということでございます。
 また、霞が関WANあるいはLGWANということで総合行政ネットワークも張りめぐらされている、あるいは平成十五年度にはそれを行うといったこともありますので、あくまでも住民と一番近い基礎自治体が本人確認あるいは電子証明書の発行ということを行うことで、住基ネットを使わずにできるということでございます。
 以上です。


■中村(哲)委員

そうすると、住基ネットを使わないことの必要性も許容性もカバーされることになります。そうすると、政府案がなぜ都道府県に発行を任せることにこだわっているのかな、そのような疑問が出てくるわけでございます。
 そこで、総務大臣にお伺いいたします。都道府県に電子証明書の発行を任せる理由はどういう理由でしょうか。



■片山国務大臣

それは、今の武正提出者の言うようなことをやると大変ですよ。三千二百十八ですかの市町村に個別に照会して、時間をかけて答えをもらって、それはなかなか大変なことになって、そのためにも全国的な、瞬時に情報が得られるネットワークをつくるんですから。
 それは置いておきまして、なぜ都道府県かといいますと、この証明書の発行設備というんでしょうか、発行装置というんでしょうか、これは特別の機器なんです。物すごく金がかかる。しかも、これを三千二百幾らも市町村に全部置くなんということは、経済的に見て大変問題があるというのかな、かかり過ぎるというんでしょうか。そこで、これはやはり四十七で。
 しかも、一つの市町村でどれだけ照会が来るかという議論もあるんですよ、人口が多いところ、少ないところありましてね。それからまた、事務処理のことを言っちゃいけませんけれども、事務処理能力についてもばらつきがありますよね、今のところしようがない。そういうことの中で、三千二百十八がスムーズな電子証明書の発行が可能かどうか、あるいは失効情報をちゃんと提供できるかどうか。しかも、膨大なお金がかかることについてどう考えるか。
 そこで、やはり三千二百十八じゃなくて四十七にアクセスしてもらって、アクセスポイントを四十七にして、そこで都道府県知事が電子証明書を出す、失効情報も提供する。事務処理の信頼性から見ても、経済性から見ても、効率性から見てもその方がずっとベターである、私はこういうふうに思います。


■中村(哲)委員

発行装置に特別にお金がかかるという話ですけれども、これはそういう御答弁があるかどうかというのは事前には聞いていなかったので今お聞きしたいんですが、大体一つ幾らぐらいかかるものなんでしょうか。


■若松副大臣

証明書の発行装置、いわゆるハードウエア・セキュリティー・モジュールというんでしょうか、これの一連の特別の機器の設備ですが、大体一つのセットに対して一億前後というふうに理解しております。


■中村(哲)委員

その一億円というコストは、どのようにして計算されているんでしょうか。


■大野政府参考人

システム費用全体、設備費、それから回線の問題、施設、いろいろありますけれども、私どもが考えております仕組みといいますと、リースした場合に年間が大体一千五百万程度ですね。これを耐用年数六、七年ということで割り返しますと、一億円程度になるということでございますね。
 これはシステムの設備でございます。当然これにソフトウエアをまた別途つくりましてやらなければならないということがありますので、全体合わせますと、大体全体の年間のリース料が一台当たり二千四百万として、これを耐用年数で割り返しますと一億四、五千万か、こういう感じでございますね。


■中村(哲)委員

委員 細かい話をして申しわけないんですけれども、この設備、ハードウエアが六、七年しかもたない、そういう理解でいいんでしょうね。
 ということは、掛け算をしますと、先ほどの大臣のお話を具体的に数字にしますと、一億五千万掛ける四十七で済むところが、修正案だと一億四、五千万掛ける三千二百十八必要になってくる。そのコストとしては、大ざっぱに言うと、百億かからないものが、こっちだと五千億ぐらいかかってしまう、それだけ違いがあるということの認識でいいんでしょうか。


■大野政府参考人

せっかく詳しくお尋ねでございますので、この際、詳しく申し上げますけれども、今、市町村ごとにこのシステムを構築する、市町村が電子証明書の発行主体になるというふうにして私どもがコストを計算しますと、年間大体五千六百億かかるんですね。全国の市町村ごとに、全国の市町村が認証局になる、こうなりますと、運用コストが約五千六百億円であります。
 それから、都道府県ごとに、都道府県がみずから認証局になる、こういう場合の試算でありますが、こうなりますと、年間四百二十億円かかるんですね。
 それから、今法案で想定されておりますように、四十七都道府県が電子証明書の発行主体に今なっているわけですが、それを仮に全国で一つの指定認証機関にする場合には、十六億円ぐらいの年間の運用経費になる。もちろん、指定認証機関が複数になってふえれば、その分が若干、二倍、三倍にはなりませんが、よりかかる、こういう試算でございます。


■中村(哲)委員

今、一つの指定認証機関にしたら十六億円だ、それを四十七都道府県でやると四百二十億円だ、市町村ごとにやると五千六百億円だということですが、市町村ごとでやっていることを一つの指定認証機関でやった場合というのは十六億円ぐらいと考えてよろしいんでしょうか。


■大野政府参考人

今、三千数百の市町村が一つの、特定の認証機関にやる場合どうか、こういうお尋ねですけれども、この場合は、これも試算ですが、電子証明書は、御案内のように市町村長名義で出す必要がありますね。三千幾つの市町村長名義が必要です、こうなりまして、仮にそれを一つの指定認証機関にやる場合には大体五十億円程度かかる、こういうことでございます。

■中村(哲)委員

つまり、指定認証機関を利用すれば、それぞれ大幅なコストの削減ができるということでございます。そうすると、コスト面ということは余り大きな理由にならないのではないかなと私は考えるわけでございます。
 先ほど大臣の御答弁で、コスト面以外に、一つの市町村にどれだけ申請が来るのかどうかわからない、また、事務処理の能力の差もある、こういう御答弁がありました。ここが本来的な理由になるのかなという気がするんですが。
 そこで、修正案提出者に伺います。政府は、そのような、一つの市町村当たりの申請数が幾らになるかわからないということと事務処理能力の差もあることを例に挙げているが、それについてどのように考えるでしょうか。


武正委員

まず、総務大臣が先ほどおっしゃられましたが、三千三百がそれぞれ電子証明書を発行する、あるいはいろいろと、本人確認というか、いろいろな署名機関ですね、署名機関からのいろいろな問い合わせ、これは大変だよというお話でしたが、二〇〇五年に、ブロードバンドというか、そういったスーパーネットワークというものを目指す日本でございますので、それが瞬時にできないはずはない。それができなかったら困るわけでございまして、まずこれが違う。そういったネットワークは、瞬時に本人確認もさまざまな機関からの問い合わせもできる、これが大前提でございます。
 コストについて今お話がございましたが、十二月三日の質疑でも、私からも申しましたように、今のこの二兆二千億のIT予算の使われ方、さまざま問題があろうということでございます。三千三百市町村で五千六百億という数字をはじきましたが、まずこの数字がいかがなものか。適正な競争とJVと中小企業を含めたさまざまな形での入札制度の見直し、これによってどのぐらい減るんだろう。財務省は、IT予算、一兆減らすべきだ、あるいは五千億減らすべきだ、こういったことを言っておりますので、まずこの根本から、この五千六百億がいかがなものかということが一点。
 それから、既に政府は、市町村合併、総務省を中心に進めております。三千三百を千にしようということでありますので、まず今の市町村を三分の一にしようという政府でありますから、ここもまた違ってくるだろうということでございます。
 さらにまた、市町村にとってはどうだろうということでございますが、まず、県とのやりとりがないわけですね。県に情報を提供して電子証明書を発行してもらう、このやりとりがないわけですから、市町村にとっても事務が軽減される、まずこれが一点。それから、市町村の事務にとって、先ほども触れましたように、住基ネットワークシステムを利用する必要もない、こういったことも含めて、先ほどのコストという面ではさまざまな形でこれは軽減ができるだろう。
 そして、あわせて、私は、セキュリティー、利用者の個人情報が守られる、この確信があって初めて、IT社会は、あるいは電子政府、電子自治体は実現できるんだ。個人情報の保護、セキュリティーというものがやはり大事なんだよ、これをやはり第一義に考えなきゃいけないということでございますので、コスト、コストということだけでは当たらないだろう。もちろん、前提としてこのコストの計算が違っているだろうということでもございます。
 以上です。


■中村(哲)委員

 さらに修正案提出者に確認なんですが、事務処理の能力の差というお話があって、市町村というものは、やはり大きなところから小さなところまで規模が大小さまざまです。そういった意味で、一律には言えないんじゃないかというような批判も恐らくあると思うんですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。


武正委員

これは、指定認証機関にその市町村が、例えば発行・失効情報の問い合わせ等、これをまた委託することができる。これは政府案も都道府県が指定認証機関に委託することができる。これを同じように、修正案では市町村が委託することができるということでございますので、この法律、政府提出の法律でも、指定認証機関に関するさまざまな条件を法律で担保をしております。そしてまた総務大臣がそれを認めるという形で、法律はそういった構造になっておりますし、また、そうした指定認証機関の確からしさについてのさまざまな第三者機関、これも考えられております。
 加えて申せば、これについて、既に御答弁の中では、各市町村の個人情報保護に関する第三者機関をということをよく言われておりますが、これは、私が行政機関の個人情報保護法でも内閣委員会で指摘をしましたが、個人情報保護と、そしてまた情報公開が市町村ではごっちゃになって第三者機関になっている、たしか芦屋市の例でしたでしょうか、これはやはり分離をすべきであるということもつけ加えまして、御答弁とさせていただきます。


■中村(哲)委員

つまり、市町村の大小の差というものは指定認証機関の存在によってカバーできる、また、恐らく、今後合併なども進んでくるので、能力ということにもそんなに差は出てこないんじゃないか、そのような御判断なのかなということを、修正案提出者の答弁から印象を受けました。
 それで、大臣、今のような議論がある中で、政府案として、いや、それは違うだろう、そこは問題点のすりかえだというようなところなどございましたら、もう一度御確認をよろしくお願いいたします。



■片山国務大臣

現在、本人確認のための住基ネットワークのシステムができて動いているんですよ。それを、公的個人認証の失効情報をとるためだけに、別のネットワークをつくらなければいかぬのですよ。回線をどうするんですか。全くむだなことなんですよ。しかも、今いろいろなお話がありましたが、合併が均一で行われて、同じような行政能力を皆備えれば別ですよ、しかし、現実に、市町村は三千二百何十の事務処理能力があって、皆さんも、心配だ、心配だと言われる方が大勢おるんだから、そういう中できっちり電子証明の正確な事務の執行をやるには、四十七の都道府県でやるのがベターなんですよ。しかも、法令上も、そういうことがやれるのは、今の住基法では知事に権限を与えているんです。
 そういうことも総合的に勘案しまして、我々としては、無理に三千何百に分けて、手間が大変、金が猛烈にかかる。今言ったのは、単なる設備だけですよ。回線をどうするんですか。住基ネット以外につくる、私はそんなむだなことをするような余裕が我が国にあると思えない、そういうことでございます。


■中村(哲)委員

回線の問題については、先ほども言ったように、今、行政の中には、インターネットでない、閉じた回線がつくられるというお話でありましたから、それを利用するなどの方法はあるのではないかというのが論点として別にあるのではないかと私は思います。
 さて、質問を先に続けさせていただきたいと思います。
 三法案のうち、いわゆる整備法案についてでございます。なぜ今、いろいろ問題が起こっている中で、住基ネットの利用事務の追加をするのでしょうか。大臣にお伺いいたします。



■片山国務大臣

我々は、平成十五年度までに全部の行政手続を希望する方にはオンライン化しよう、こうしているんです。そうしますと、申請の方は、お認めいただければ、申請書そのものはオンライン化できるんですね、インターネットを通じてオンライン化できる。ところが、添付書類で本人確認するのだけ、これは、おまえ、役場に行って住民票なりなんなりをもらって、それをまた役場に届けなさいということになるんです、行政機関に送りなさいということになるんですよ。例えば、厚生年金でも国民年金でも、本体の申請書の方はオンラインですぐ送れるんです。ところが、必ず本人確認の添付書類が要るんです。例えば、住民票にしますと、それぞれの市町村の役場に行って住民票をもらって、それを送るか届けるかせにゃいかぬようになるんですよ。
 だから、全体をやりたいんだから、重立ったものについては、添付書類が要るものについては、それは本人確認で住基ネットに照会すれば、それぞれの行政機関が、厚生年金なら社会保険庁でしょうか、そういうところからすれば、住基ネットが、本人ですと。何らの添付書類の手続をとることなく、本申請もオンライン、本人確認は住基ネットでこれもオンライン、こういうことになるわけであります。そこで、今一番地方の要望が強い、行政機関の方もぜひやってくれという、例えば、パスポートだとか、自動車の登録だとか、不動産登記だとか、厚生年金だとか、国民年金だとか、こういうものについて、添付書類の省略、本人確認を住基ネットの照会で済まそう、こういうことで、百七十一の追加をお願いしているところでございます。


■中村(哲)委員

大臣の御答弁は、制度の光の部分だと思います。
 もちろん、私たちの質問というのは、影の部分も明らかにすることであると思いますので、修正案の提出者にお伺いいたします。
 政府案から、大臣の御答弁にあった目的がある住基ネットの利用の事務、その追加規定を削除したのはどういう趣旨でしょうか。


武正委員

先ほども申し上げましたように、住基ネットについてのさまざまな不安が多くの自治体からも述べられている。また、横浜市の選択制については、法施行で大丈夫だというお話ですが、五条件も付与されている。こういったことですね。また、法律については、また通常国会に出し直すであろう、廃案になる。こういった状況で、なぜ、本臨時国会で個人情報保護の法整備が整わないうちに、また廃案にしようとするうちに住基ネットの利用拡大をいたずらに急ぐのか。到底それは認めるわけにはいかないということでございます。
 また、先ほども大臣の方から新たなネットワークというお話がありましたが、今一六・八%のLGWANを、先ほども同僚委員から質疑がございましたが、来年度、二千八百団体にネットワークを張りめぐらせてLGWANを整備する、このように言っておられるわけですから、このLGWANを使ってさまざまなネットワークができるであろう。
 ただ、とにかく基礎自治体が一番大事なんだ、住民に接している基礎自治体が一番大事で、そこで本人確認や電子証明書や、あるいはさまざまな検証機関からの問い合わせ、異動等、それは基礎自治体でやろうよ、頑張ろうよ、こういったところが趣旨でございます。


■中村(哲)委員

大臣の御答弁、そして修正案提出者の御答弁をお伺いしておりますと、やはり事実認識のところの差異があるのかなという気がいたします。
 私たちの国会の質問というのは、先ほども申しましたように、制度の光の部分と影の部分をはっきりさせることでございます。そして、国民はとかく影の部分にも敏感になりがちであります。私たちは、影の部分をきちんと明らかにしながら、それでは政府さん、この影の部分をなくしていくために、もう一歩違う角度から光を当てていかないといけないんじゃないですかということを御提案させていただいているわけでございます。
 住基ネットというものは、最初も申しましたけれども、その導入自体が国民に大きな不安を与えるものでもあります。利便性もあるけれども大きな不安もある、この不安を解消するための努力というものは引き続きやっていく必要があるのではないか、私はそのように思います。
 きょう現在、個人情報保護の法制もできていない中で事務を拡大していくということは、最初申しました、一億二千万の通し番号をつけて行政が私たちを縛っていくという不安を増大するものではないかと私自身は懸念しております。もちろん、この世の中の流れに関しては、そう思わない人もたくさんいらっしゃるだろう。ほとんど、光の中でそのように感じられない方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、多くの人が不安を感じていて、まだ影はあるよと。そういったことで、実際に意見書も出されたり反対している市民団体の方がたくさんいらっしゃる。そういう状況なんだと私は思います。
 私たち民主党は、住基ネットに対しては、現時点では国民の理解はなかなか得られない、安心感を持てないといった意味で、廃止法案を出させていただいた経緯もございます。そういった意味におきましても、改めて、政府には、住基ネットに対する国民の不安、それを取り除いていくような努力をこれからも続けていただきたい。その必要性も、今の国会での質疑の中で明らかになったと思います。また、不安を取り除く諸活動にどうか取り組んでいただきますようお願い申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。
 さて、公的個人認証サービスについて、技術的な確認事項を残りの時間でさせていただこうと思います。
 秘密かぎの保持についてです。ICカードに書き込まれる情報は何なのか、秘密かぎを作成した際に行政側には残らないのか、それについて御確認をお願いいたします。


■大野政府参考人

今想定しているシステムの考え方は、ICカードの中には、かぎペア生成装置で生成されました秘密かぎと、この公開かぎがだれのものであるかという電子証明書が入るわけでございます。かぎペア生成装置で御本人がかぎペアを生成していただきますけれども、その後消去しますので、秘密かぎは消しますので、秘密かぎは行政側には残らない、こういうことでございます。


■中村(哲)委員

残らないと言われても、残っているんじゃないかな、そういうふうに思うのが利用者の心情でございます。消しているのか消していないのかとかいうのが見えないものですから、これもまたそこのあたりの不安を取り除く努力というものが行政側、政府側には必要なんだと思います。
 そこで一つかぎになるのが、やはりカードの規格というものなのではないかと思います。カードの規格というものはどのようにつくられて、どういうふうに周知徹底されるんでしょうか。


■大野政府参考人

一定の安全基準を満たす必要がありますので、これは技術的な基準を決めまして、国民の方に周知をするという手続になるわけでございます。
 この安全基準という場合のポイントは二つございまして、要は、第三者に乱用されないということがポイントでございますので、一つは、ICカードの中に入っております秘密かぎ、これは数字の羅列ですけれども、これを外部から物理的に読み取られないような構造にする、ICカードというのはコンピューターですけれども、読み取れないような構造にしていること、これがまず一点でございます。
 それから二点目では、御本人がいわゆる暗証番号、パスワードを打ち込んだ上で活性化させるということにしておりまして、パスワードは御本人にしかわからないということでありますので、この点でもガードをするということになるわけでございます。


■中村(哲)委員

今御答弁されたことというのは、恐らくだれが考えてもそのとおりだと思うんです。あらかじめこういう制度をつくるというんだから、それぐらいはしてくれるだろうとみんなが考えることであると思います。
 そこで、カードの構造が読み取れない構造であるということだとか、暗証番号を打つとか、そういったこととも関係してくるのが、カードそのものはどういうものなのか。新しくカードをこれ専用につくるんですか、どういったカードというものが考えられるんでしょうか、そういった疑問というか、国民がちょっとイメージがわきにくいんじゃないかと思うんですね。
 そういった意味で、カードというものはどのようなカードになるのか、新しくカードをつくっていくのか、そこについてもう一度詳しい説明をよろしくお願いいたします。



■大野政府参考人

今申し上げましたような一定の安全性の基準を満たしているカードであればいいということでありますので、御本人がそうしたカードをお持ちである場合、窓口でチェック、確認する必要がありますけれども、御本人が持っていらっしゃるICカードを持参されて、それに先ほどの秘密かぎとか電子証明書を入れるということを想定しております。


■中村(哲)委員

ICカードの規格というのは、一般的に一種類じゃないですよね。多分、いろいろな種類のICカードが世の中に出回ると思うんですが、そのあたりのところの規格の統一みたいな点や、規格がさまざまある中でどれに対応するかというようなことについては、どのようにお考えなんでしょうか。



■大野政府参考人

規格の統一というよりも、私どもの方では、今、多分、議員の御指摘の中で、カードというのは、例えば接触型もありますし、非接触型もあるということになるわけですけれども、そういうことではなくて、セキュリティーの基準は一定でなければならないということを申し上げたわけでございます。それについては、私どもの方で、一定のセキュリティー基準を満たしているカードというものをお示しして、それを窓口でもチェックしてもらう必要がある、こういうぐあいに考えております。


■中村(哲)委員

私、ちょっと不勉強で申しわけないんですけれども、世の中にICカードの規格というものは、非接触型、接触型の二種類しかないんでしょうか。それとも、ICカードの発行会社ごとに規格が違うのか。そのあたりのところ、私、不勉強なのでよくわからないのですけれども、今の御答弁だったら、すべてのICカードの規格、今世の中に出回っているICカードの規格に応じた設備を窓口で用意するということでよろしいんでしょうか。



■大野政府参考人

今申し上げた、ICカードは、接触型と、それから今考えているのは非接触型と、それから一体型になったものがあるようでございまして、型は三タイプあるわけでございますけれども、それを、私どもの方ではソフトをつくりまして、ICカードでもって入力してもらうということでありますので、どういうタイプであっても入力のところで対応できるということでございます。


■中村(哲)委員

ということは、型は三タイプであるし、どのタイプによっても、どんなICカードを持ってこられても、ソフトの方で対応できるから心配ないということでよろしいんですね。



■大野政府参考人

繰り返しになりますが、セキュリティー基準は、一定レベル以上でなければ危ないわけですから、一定基準以上である、それを入力のところでチェックをしますので、セキュリティー基準が入力のところでチェックされますから、型はどういうタイプであっても構わないというふうにしたいと思っております。


■中村(哲)委員

 ということは、その安全基準に適しているICカードというのは、今、世の中にどれぐらいあるのか。例えばJR東日本でスイカというのがありますけれども、そういうものでもいいのかどうか。そのあたりのところの具体的なイメージがわからないんですけれども、そこはどのように考えているんでしょうか。



■大野政府参考人

今申し上げたようなことを想定しておりますけれども、実際には、これからシステムの実証実験をやりますので、今申し上げましたような一定のセキュリティー基準を満たした入力対応の設備なりソフトであるかどうか、きちんとチェックするための実証実験によって確認をするということでございますので、その上でまた御説明させていただきたいと思います。


■中村(哲)委員

実証実験は今からするというお話ですし、具体的な企業のイメージもないということですか。今、現時点で、どこの企業がつくっているどういうICカードが念頭にあるのかというのを、率直に国民の中では聞きたいと思うんですけれども、そこについてのもう少し詳しい説明を、きちんとした説明をよろしくお願いいたします。



■大野政府参考人

 私どもは、ICカードにつきまして、一定のセキュリティー基準などを満たす、技術的な中立性を確保して対応するということでございますので、どこの企業のつくっているものかどうかということについては全然念頭に置いておりません。


■中村(哲)委員

いや、ちょっと待ってくださいと、私、思わず漏らしてしまいましたけれども、企業も今から、基準も今から、どういうものができるかどうかわからないということなんでしょうか。
 私、説明の書類の中でも、カードライター、リーダーなどをパソコンの横につけるというふうに書いていますし、具体的な商品のイメージがなければ、国民としてはまさしく絵にかいたもちなのかなという気にもなりかねないと思うのですね。そこについて、若松さん、よろしいですか。



■若松副大臣

 今の中村委員の御質問でありますが、極めて自然な疑問だと思います。
 技術的な話は後で大野統括官に説明をいただくわけでありますが、今、私どもは、当然、いろいろなメーカーと合わせながら技術開発をしております。この技術というのは、御存じのように、ビザとかマスターカードとか、ああいったところもICカードの技術革新というものをそれぞれしているわけでありますが、私どもが想定しているICカードの技術というのは、例えばEUとか今言ったマスターカードとか、実はそういったところの問い合わせが来ておりまして、世界的にもセキュリティー面も配慮したかなり高レベルの位置にあるということをまず客観的に御説明させていただいて、具体的には統括官から説明させます。


■大野政府参考人

今、若松副大臣の方から全体のお話をさせていただきましたけれども、先ほど来申し上げておりますように、現在の技術水準で三つのタイプのカードがあると申し上げましたが、どういうレベルのものを使うかは、これから公的個人認証のシステムをつくりまして、それを現場で入力させてレベルをチェックする、こういう実証実験をやるわけでございますので、その上でどこのシステムを使っていくかということが決まるわけでございまして、あらかじめ私どもがどこのメーカーのものにするかという先入観を持っているわけじゃないということを申し上げたわけでございます。



■中村(哲)委員

 それでは、安全基準と定める規格の知的財産を持っているところとか、例えば、こういうセキュリティーは非常に大切なものですから、その規格をつくる上においても、どこがつくるのか。ソフトウエアの開発も、どこがつくるのか。国産の企業でやるのか。そのような基準はどういうふうにつくっていくのか。そういう実現までのイメージというか段取りが全然わからないわけですよね。
 だから、型は、確かに入れ物としては三種類あるのかもしれないけれども、大切なのは、そこからどのように読み取っていったり、どういうふうに安全性が確保されるかということですから、世界的なそういうふうな基準、流れもあるけれども、そこは任せてくださいと言われても、なかなか国民としては、あれ、どうなのかなという気になるのではないでしょうか。いかがですか。


■大野政府参考人

先ほど来申し上げておりますように、セキュリティー基準は公に明らかにするわけで、告示するわけですね。その基準に合ったものを、具体的にはベンダーが提供してくるということになるわけでして、私どもは一定の基準を公に明らかにするということで足りると思っております。



■中村(哲)委員

そのベンダーの、供給するときの、特定の業者に有利になるようなことはないというような担保というのは、どのようにお考えでしょうか。


■大野政府参考人

いろいろな形でICカードというものが企業によって開発されると思いますけれども、どれをお使いになるかは、これはまさに個々人の、個人の方が選ぶわけでございますが、入力のところできちんとセキュリティーのレベルをチェックしますので、どういうベンダーのものであっても心配ないようになるわけでございます。


■中村(哲)委員

なるはずでございますということですし、今の時点ではまだきちんと決まっていないということですから、今の時点では、私は頭の中に絵が浮かびません。
 ここに、説明書に書かれている、まだ絵にかいたもちの状態なんじゃないかなと思いますので、きちんともちにしてくださいますようお願いを申し上げまして、いっぱい質問は残っていたんですけれども、こんなところで時間をとるとは思いませんでしたが、これで私の質問は終えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

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