後援会
 

会報15号 

1997年11月発行

巻頭言  

皆様いかがお過しでしょうか。
六月議会、九月議会前と相次いで県の不適正支出の額が公表され、皆様には驚きと怒りとそして心配をされたことと存じます。
平成六年度からの三年間で二二億円余りという巨額なものでした。  

土屋知事以下の県議員の処分が発表されましたが、これまでの慣習として適用していたものが、情報公開や行政の効率化、そして国際社会に適用するルールの確立と、地方行政もあらゆる分野で見直しが急であることを印象づけました。
そのひとつが、県庁の組織見直しであり、外郭団体の統廃合でした。
特に、来年度から、いよいよ福祉部と衛生部の統合が決定したことは、私の公約でもありましたので、県民の方々の「健康」をサポートするべく内容の充実を目指したいと思います。  

上の写真は、本年六月にメキシコ移民百周年に合わせ、県議会から派遣された折りに、浦和市と姉妹関係にあるメキシコ州の州都トルーカ市の市長さんとのツーショットであります。  
古代アステカ文明に圧倒される一方、それを征服者として順化していくスペインの植民地政策の一端。
さらに、広場を中心に、道路がはりめぐらされたスペイン人によるまちづくりが車社会にマッチしている点など、古代から現代に至るまで日本と対比しながら、日本を考える機会となりました。  

途中立寄ったロスアンゼルスでは、ジェトロ(日本貿易振興会)の現地事務所を訪れた際、五つの県から職員が派遣され、外資系企業の誘致など情報収集にあたっているのを目にするにつけ、港湾や飛行場がない埼玉県ですが、さらに積極的な国際商工施策が必要であることを痛感しました。  

過日、NHKテレビで「技能五輪」のドキュメンタリーを見ました。
三八種目中二種目で日本は金メダルという結果は、溶接や工場配電などでの過去世界一であった技能が、次々に韓国、台湾、そして豪州、さらに欧州、アメリカと抜かされていったからでありました。  
二〇〇〇年に技能五輪全国大会を開催する本県ですので、全種目エントリーのためにも、技能振興とともに、労働部と商工部が統合されたメリットを活かし、技術振興と一体的に取組むよう働きかけてまいります。

県議会でも教育論議が盛んです。
神戸の忌わしい事件がきっかけではありませんが、教育に関する一般質問への教育長の答弁には、「国の動向を見極めながら…」というフレーズが頻繁に出てきます。
「国家百年の計」である教育。国として、全国の津々浦々へ浸透させるべきものと、地域地域の自主性に任せるべきものの二つの側面があるように思えます。

くしくも、地方分権推進委員会による「教育長の任命承認制度の廃止」や「教育行政に地域住民の意向を反映させる方策」などの検討の勧告を受け、文部省の報告書が出されました。
人口急増県である本県、都市化の進む本県は子どもをとりまく環境も独自なものがあります。
十二月議会には、この教育を含め三回目の一般質問を行う予定です。全力で臨みたいと存じます。  
お蔭様で、「三人寄れば武正会づくり」も現在四十の武正会ができました。
目標の一〇〇に向けまして皆様のご協力をお願いする次第です。
時節柄ご自愛専一をお祈り申し上げます。(武正公一)

たけまさ公一だより「六月の定例県議会」

議会前に、県による平成七、八年度の不適正支出が十億円を超えることが発表された。
永年に渡る習慣として、カラ出張、カラ雇用などで浮かせたお金を部内外の慶弔費や飲食費、さらにパソコンや備品の購入などに充てていたことが報告された。
決算特別委員会では抜本的な改革と、県政への信頼回復、行政執行の適正化の要望の付帯決議を行った。

<労働商工企業常任委員会>
労働部と商工部が統合後初めての議会となった中で、「雇用政策・産業政策連帯推進委員 会議」が設置され検討を進めていることが報告され、川口市内で進めているスッキャプシティ(さいたま新産業拠点)概要の説明が行われた。
私は、昨年九月議会で取上げて以来取り組んでいる「埼玉県の産業の国際化戦略」を尋ねた。
内容は、前頁で書いたようにジェトロへの職員派遣の必要性の指摘と、県内企業の海外進出の現状把握の重要性を指摘した。

驚いたことに本県では、平成二年度から県内企業のうち海外へ進出する企業への積極的な関わりを行わない方針がたてられていたことがわかった。
いわゆる「空洞化」を行った企業へのサポートは難しい事があるとの考えのようだ。 そこで、三課にまたがっている県の対応、さらに実態把握を要望した。  

川口のスキップシティについては研究開発拠点をうたがいながらも、国立の試験研究機関や神奈川県のサイエンスパークや千葉県の生命科学研究所との差別化、内容の特殊化などの必要性が多くの委員から指摘を受けた。
また、県労政事務所での労働相談の更なる充実を求めた。

<大規模プロジェクト対策特別委員会>
今議会は、「二OO四年埼玉国体」が取上げられた。
メイン会場となる熊谷市の陸上競技場を含め、各種施設の整備予定が報告された。

一方、大会参加者のうち一万四千人の宿泊場所が現状で不足している点も取上げられた。このうち、半分は高校などの合宿所等の使用で対応するとの答弁であった。

さらに、メイン会場の建設費はどのくらいと予想されるのか、完成後の管理運営主体はどういう組織となるか、等が各委員から指摘されたところである。
多くの委員から問題点が指摘されたため、再度審議を行うこととなった。

サッカー振興議員連合では、総会を開き、県営スタジアムの事業費十%以上の削減を決議し、執行部に申し入れを行った。
また、遺伝子組替え食品の表示義務を国に求める意見書については継続審議の扱いとなった。

そして、郵政三事業のあり方に関する意見書が全会一致で可決されたが、いわゆる財政投融資のあり方に関する論議は別にこれからも継続されると考えるところである。
さらに、地震災害等に対する国民的保障制度に関する意見書も可決された。

九月定例県議会
議会前に、公費の不適正支出の全容が明らかになった。平成六年度から平成八年度までの三年間で二二億七千五百万円である。
土屋知事が減給五十%六ヶ月、以下五七二人の処分が発表され、一括返還の方策が検討っされている。
多くは、福岡県の六一億円、北海道の四二億円があるが、首都東京の近郊としては異例の多額である。猛省とともに再発防止が必要である。
くしくも、外部監査制度導入が自治法改正で義務づけられ、今議会でも「早期導入を求める決議」がされた。新制度が骨抜きにならぬよう充実を求める一方、これまでの監査委員制度との相互補完を実現させたいと思う。

<労働商工企業常任委員会>
県工業系試験研究機関の再編成(やがて熊谷と川口の二カ所に集約。川口は先進技術研究、熊谷は生活関連分野の研究)を始めるための補正予算を切口に質問を行った。

まず、「技術」と「技能」の二つの側面が県の研究機関には求められることを指摘した。
その理由として、左表のように都道府県の試験研究機関から申請された特許件数では埼玉県が最下位という記事を取上げ、委託研究や共同研究への取組み、具体的には、研究員一人当りの事業費(研究費)を尋ねた。
次に、巻頭言にもある技能五輪のドキュメンタリーを取上げ、県内の中小企業が求める人材育成、研修事業への取組みと今後の方針を尋ねると、一人当りの事業費は一二〇万円余り(平成七年度)で全国四六位とのことである。

日経の記事でも「民間企業のような特許出願には力をいれてない」という県のコメントが載っていたが、実は、収入としての特許料を研究員にもバックし始めたは平成八年度からで、例えば、神奈川県は昭和三五年度からというのと比較しても研究員のやる気を引き出す姿勢に大きな違いがある。

一方技能については、老朽化した一二校の高等技術専門校、いまだ職業能力開発短期大学校がないこと(全国三一都道府県に存在)、技術五輪全国大会へのこれまでの参加状況などから、積極的な取組みが必要であると指摘した。
つまり、労働部と商工部が統合したメリットを活かし、これまではそれぞれが独自に取組んできた「技術」「技能」振興を、体系的に具体的に臨んでいくことが期待される。
さらに、六月議会で取上げた国際化への取組については、県内企業のうち海外展開を進めている企業へのヒアリングが行われたこと。そして、それら企業のネットワーク化を進めていくことが報告された。

<大規模プロジェクト対策特別委員会>
今議会では、「県営サッカースタジアム」が取上げられた。
開口一番私からは、

1、本年二月県議会ではW杯決勝、準決勝誘致決議を行い、県の封筒にも決勝戦招致を掲げているがその実現の見通しと、いつ頃決勝戦開催場所が決定するのか。

2、二〇〇一年六月にW杯のプレ大会が開かれるが、決勝戦誘致を掲げるライバル横浜市を始め、埼玉以外の九会場がそのプレ大会に完成が間に合うのに本県だけが間に合わないが決勝戦誘致に影響ないか。さらに、工期を短縮して、プレ大会が開催できるようにならないか。

3、完成後のスタジアムの運営主体はどういう形態なのか。

4、浦和レッズ、NTT関東(一九九九年よりJリーグ二部参加)のスタジアムへの意向は十分調査しているか。

5、ゴール裏のみ屋根がないことは、サッカーにあっては熱狂的なサポーターはの配慮が足りないことが度々指摘されるが、加えて、コンサートなどの開催にあたっては興行的に運営しづらい設計ではないか。

6、県議会サッカー議員連盟の事業費一割削減要望を可能にするのはどうしたれよいのか。日経(十月六日一面)に取上げられたVE(価値工学)を入札で取入れて、これまでの実施設計を活かしながらも工期、経費の削減、屋根などの部分的意匠の変更により、管理運営しやすいスタジアムへと再度工夫を凝らすことは可能か。

7、建設省の新しい入札方法の検討の先取り、埼玉土曜会事件の教訓などから入札の透明性の確保について。

8、県内地元建設業の指導育成への配慮。以上八点を取上げた。 それぞれ答弁が返ってきたものの、既定方針を強調していたため、「見直しができると すれば今をおいてない」ということから、VEでも、入札時に条件を付ける入札時VEの 必要性を再度強調した。  
その後、ほかの委員からも同様の意見が相次いだ。

公社など外郭団体の見直しでは、三九団体を対象として、七団体を廃止し、三団体を統合により廃止し、四団体を市主体の法人に移動することになった。
具体的に廃止される団体には埼玉総合研究機構、県シルバーサービス情報公社などがあり、県住宅供給公社などがあり、県住宅供給公社と県住宅サービス公社が統合される。第三次地域保険医療計画に基づき平成九年七月三一日現在の県内の必要病床数四九八四六床に対する不足数三九二〇床に対して三九〇二床が承認された。

平成九年度たけまさ公一後援会総会/県政報告会・懇親会  
六月二八日、浦和駅前コルソホールにおいて三〇〇名の参加のもと開催されました。ご参加いただいた皆様にはこの場をお借りして御礼を申し上げます。
まず、総会では地域、グループごとの後援会である「武正会づくり」を今何度の活動の中心に据えることが確認され、併せて、それまでに誕生した各武正会が報告され、各会長さんが紹介されました。
さらに、三室武正会の北村会長さんから「一年以内に一〇〇の武正会をつくろう」との提案がされると、満場一致で承認された次第です。

また、新しい副幹事長さんや幹事さんが承認されました。
つづいて、県議の県政報告に移り、パソコンとOHPを用いて、帰ってきたばかりの北米、メキシコ訪問や政令指定都市の報告がされました。
その後、着席のまま懇親会を行い、各会長さんの自己紹介が行われ、最後に「四季の歌」を合唱して閉会しました。

都市政策研究会トップセミナー  
「政治と経済の接点を探る」と題し、昨年度に引き続き七月三日の舛添要一先生を皮切に、三回シリーズがはじまりました。
第一回の舛添先生は「危機とリーダーシップ」というテーマで、神戸の事件、中国と香港の今後、朝鮮半島の危機、介護と幅広くお話しいただきました。 特に、香港返還直後の現地の話と、自らの介護体験に基づいた話には思わず引込まれる思いがしました。

第二回目は、小田全宏先生の「未来を拓く陽転思考」で、九月十七日に行われました。
松下政経塾では県議の一年先輩にあたる小田先生の松下幸之助に学ぶ経営哲学と自らの実践に基づいた陽転思考の話はユーモアを交え大変わかりやすいと評判で、用意した先生の著書もあっという間に売切れるほどでした。

第三回見沼を歩く集い  
九月二八日(日)第三回「見沼を歩く集い」が五十名の参加を得て行われました。
コースはさぎ山記念公園→弁財天→蛍の里→坂東家→自然公園→さぎ山自然公園キャンプ場へと戻る約六キロの行程。
武正県議の挨拶の後、小さいお子さんも加わった参加者全員で記念撮影。西脇武さん、山浦勉さん、比賀裕行さんの案内でスタートしました。

まずは、東縁沿いの緑のヘルシーロードに出て弁財天をめざしました。暑かった夏を忘れて心地よい秋を味わいながらおしゃべりや野花の散策などのんびりしたものでした。
以前、今頃見渡す限り黄金色の田んぼだった所が近年転作が進み、花畑や野菜畑に変わり、中でもクワイ畑が見事でした。以前は、沼に自生したものを取って祝いの席や正月に縁起物として食卓に並んだものです。青々と育った大きなクワイをはじめて見ました。

間もなく弁財天に到着、参拝を済ませ蛍の里へ。水辺で一時を過ごし、最終の坂東家へと歩き始めると雨が降り出し慌てましたが間もなく止んでほっとしました。坂東家は大宮市に寄贈され市は文化財に指定し、「くらしっく館」と命名、管理保存されています。
埋蔵一分銀(当時の百両)は見ることができませんでしたが、市職員の説明を聞き、昔の家で、昔の暮らし、昔の食事がしてみたい、こんな思いにかられながら食事の待つさぎ山記念公園への帰途につきました。
キャンプ場では川崎さん斉藤さんにより生鮭のチャンチャン焼や味噌汁ができあがり、皆さん持参の弁当を広げて楽しい一時を過しました。武正県議から一人一人に完歩証が手渡されお開きとなりました。
春にも開催します。 (鈴)

たけまさ公一「県政ミニフォーラム」  
「県政ミニフォーラム」とは武正公一が県政に関わる政策やメッセージを皆様にお伝えする場として、また皆様の自由なご意見をお聞かせいただける場として、そしてその他様々なフリートーキングの場として隔月の第二土曜日の午後一時半~三時半に開催しております。(都合により日程はずれる場合がございます。) 皆様の多くのご参加をお待ちしております。

サッカーチーム『テイクワンズ』奮戦記  
九月二九日(月)駒場サブグランドで我が『テイクワンズ』の交流試合が行われました。
対戦相手は前回に引き続き後援会の近野清さんが率いる浦和市場チーム『サリーズ』です。
テイクワンズも今回は甲斐さんの御子息(現役高校生)はじめ武蔵建材工業さんなど各会社の若手社員さんたち、青年部から馬場君・松江君・森さんの御主人にご参加頂き、平均年齢二十代後半という強力な布陣で前回の雪辱(12-0)に臨みました。

試合は、二五分を三本と変則的に行い、第一試合4-0、第二試合2-2、第三試合はなんと2-2(然も終了直前まで2-1でリード)という大善戦でした。
内容もボール支配率では上回り、応援に回った幹事の皆さん(背広姿でどこかの代表監督みたいでした)そして応援して頂いた皆さんも熱くなれる試合でした。次回も頑張ります。 (マサキ)

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