拉致問題に関する命令放送について(談話)
2006年10月27日
民主党『次の内閣』ネクスト総務担当
武正 公一
菅総務大臣は、「特定失踪者問題調査会」が北朝鮮向けに流している短波ラジオ放送「しおかぜ」を支援するとともに、NHKの命令放送の放送事項に「拉致問題に留意すること」という項目を加えることを電波監理審議会に諮問する意向を表明している。
拉致問題の解決は政府の重大な責務であり、その一環として政府が「しおかぜ」を支援することは重要なことである。民主党も本日、「しおかぜ」の日本からの放送実現を安倍総理宛要望書に盛り込み、申し入れを行ったところである。しかし、「しおかぜ」支援と命令放送は観点の異なるものであり、NHKに対する命令放送については、安易に適用されれば放送法第3条「放送番組編集の自由」を侵害しかねないことから、政府には慎重な対応が求められてきた。
従来の命令は、「時事」「国の重要な政策」「国際問題に関する政府の見解」と大枠を示すにとどめていたが、今回の総務大臣の方針は特定の問題に絞る形の命令となるため、今まで以上に慎重な対応が総務大臣にも、仮に諮問されれば電波監理審議会にも求められる。
民主党は放送の独立、報道の自由という大原則を守り、NHKはもとより、その他の放送局も含めて番組編集権が侵害されることがないよう、命令放送制度の適正な運用を政府に求める。
以上
民主党広報委員会
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