【次の内閣】地方分権改革推進法案、貸金業法案への対応など協議

2006年11月08日

   民主党『次の内閣』は8日午後、国会内で閣議を開催し、地方分権改革推進法案や貸金業法等改正案、道州制特区法案への対応などについて、活発な協議を行った。

 冒頭、松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)が挨拶に立ち、民主党が以前から先進的に取り組んできた貸金業法や歳入庁構想を例に挙げ、安倍政権は「自ら政策をつくる能力が無く、民主党の政策をつまみ食いしている」と厳しい批判を展開。伊吹文科相が、教育の現場に国の関与を強めなければならないという主旨の発言をするなど、中央主権・統制型の動きを強めていることにも懸念を表明した。そして、民主党として「しっかり良い政策をつくり、訴えてまいりたい」との決意を改めて示した。

 閣議では、中川正春国会対策委員会筆頭副委員長からの報告の後、まず、「地方分権改革推進法案」への対応について、武正公一ネクスト総務大臣から報告が行われた。そして、国による地方税財源の充実確保、地方分権改革推進計画の尊重、地方分権改革推進委員会勧告の国会への報告などについて重要視し質疑を進めていくとの基本方針を了承。最終的な対応については松本ネクスト官房長官と武正ネクスト総務相に一任した。

 峰崎直樹ネクスト金融担当大臣からは、「貸金業法等改正案」への対応についての説明が行われ、政府案は民主党の考えをほぼ丸飲みした内容ではあるものの、未だ不十分な点もあることから、出資法と利息制限法の上限金利を一致させることなどを主な内容とした修正案を提出することを閣議として了承し、今後の対応については松本ネクスト官房長官と峰崎ネクスト金融担当相に一任した。

 いわゆる道州制特区法案については、朝日俊弘ネクスト総務大臣から説明があり、道州制の定義や理念が不明確であること、国から移譲される事業がきわめて限定的であることなど問題点を指摘。安倍政権の道州制への取り組みには疑問点が多いことも踏まえ、反対することを決定した。

 「信託法案」と「信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」については、平岡秀夫ネクスト法務大臣から説明が行われ、以前の閣議での報告も踏まえ、民主党として修正案を提出し協議を行っていくとの方針が了承され、今後の対応については松本ネクスト官房長官と平岡ネクスト法相に一任した。

 いわゆる外資企業の政治献金規正の緩和を行う「政治資金規正法等の一部を改正する法律案」については武正ネクスト総務相より説明があり、上場後10年以上経過する外資企業に限定する、寄附の受け取り先を政党本部や政治資金団体に限定する、などを内容とする修正を求めていくこととし、今後の対応については松本ネクスト官房長官と武正ネクスト総務相に一任した。

 蓮舫ネクスト文部科学副大臣及び法案担当者である鈴木寛・水岡俊一両参議院議員からは、民主党提出の「日本国教育基本法案」の関連法案として、教育委員会を廃止し保護者や地域住民なども参加した学校理事会を設置すること等を内容とする「地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案」(仮称)と、「学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案」(仮称)について、それぞれ概要の説明が行われ、今後は関係部門とも協議を進めていくことを確認した。

民主党広報委員会

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