【沖縄及び北方問題に関する特別委員会】米国等のイラクへの武力行使について

2003年02月25 日

武正公一

武正委員 民主党の武正公一でございます。
まず、きょう、アメリカ、イギリス、スペインがイラク安保理決議案を提出しておりますので、これは質問通告にはないんですけれども、外務大臣、この決議が採択されれば、米国等の武力行使は可能である、この決議が安保理で採択されれば、米国等のイラクへの武力行使は可能であるというふうにお考えになられるかどうか。

これはもう当然、きょう提出されておりますし、あるいは事前に日本へもこの決議案について照会があったというふうに私は考えるわけでございますが、まず、冒頭、これについてお答えをいただけますでしょうか。

■川口国務大臣

 この決議案は、おっしゃいましたように、アメリカ、イギリス、スペイン、三カ国の共同提案であるということでございます。
 
それで、我が国としてこの決議案をどう評価しているかということをちょっとまず申し上げさせていただきたいんですけれども、これは、イラクが査察にずっと非協力的であって、今までの国連の決議を片端から守ってこなかったという大変に厳しい状況の中で、国際社会としてイラクに対して最後の外交的な圧力を加える機会である、そういう意味を持って出された決議であるというふうに認識を、理解をいたしております。
 
それで、武力行使をこれで容認するのかどうかということですけれども、決議の性格は今申し上げたような、そういう最後の外交的圧力の一環であるということでして、イラクは、これを受けて平和的に解決をするためのかぎを握っているわけです。イラクがこれに対応してくるかどうかということが、まさに今後のかぎであるということだと思います。
 
アメリカは、パウエル国務長官ともお話をしましたけれども、武力行使をするということを決めたわけではないというのが今の現状でございます。
 
ですから、我が国としては、イラクがこのメッセージをきちんと受け取って、重く受けとめて、そして平和的な解決が可能になるように、そういう努力をしてほしい、してもらいたいと強く求めているということでございます。

武正公一

国連での原口大使の声明等と、あるいは国会答弁とのさまざまなそごについても、後でまた触れさせていただきます。
 
さて、質問に入らせていただきますが、2プラス2会議で、昨年六月あるいは九月でしょうか、二回ほど、この普天間の十五年問題について外務大臣は日米双方の立場はあるがというような言い方をしているという報道がございましたので、昨年十一月のこの沖北の質疑で私はこの点を取り上げ、やはり閣議決定に沿ってきちっとアメリカ側にこの普天間の移設の期限について言及をし、そして、その閣議決定の趣旨に沿って発言をし、求めていくべきだということを取り上げたわけでございます。十二月十六日に再び2プラス2があったように聞いておりますが、このときはこの点を取り上げているような報道もございますので、どのように踏み込んで発言をしたのか。

あるいはまた、この十五年問題についてどのような言い方をされたのか。あるいはまた、昨年の十一月の私の質問に対して、嘉手納統合については、外務大臣は私なりに考えてみたいと思っていると言っていられるんですけれども、その後どう考えたのか。考えたことをちょっとお話しいただきたい。あわせて、さきの自民党麻生政調会長の発言についての認識。
以上四点、あわせてお伺いします。

■川口国務大臣

ちょっと四点を全部頭の中に置いてきちんと御答弁できるか、いま一つ自信ございませんけれども。
 
まず、麻生政調会長の御発言、これは私としても直接に伺ったことではございませんし、政府の立場として、党の政策を担当していらっしゃる、責任者の方ではいらっしゃいますけれども、直接確認をいたしておりませんので、その方がおっしゃったことについてのコメントをすることは控えさせていただきたいと思います。
 
それから、2プラス2の場で何を私が言ったかということですけれども、これについては私から、これは昨年十二月のことですけれども、沖縄県知事、名護市長から十五年使用期限問題について要請があったことを日本政府として重く受けとめているということを申しました。そして、この点については、国際情勢もあり、厳しい問題があるというふうには認識をしているけれども、普天間飛行場の移設、返還については今後とも米国政府と緊密に協議をしていきたいということを言いまして、これに対しましてパウエル国務長官からは、普天間飛行場の返還については、今後とも、国際情勢及び両国の国益を踏まえつつ緊密に協議をしていきたいという御発言をいただいております。
 
それから、嘉手納の統合について私なりに考えてみたいということを答弁しているけれども、どういうふうに考えたのかということにつきましては、これは、稲嶺知事による移設の候補地の表明、あるいは岸本名護市長の受け入れ等々の経緯がいろいろあって平成十一年に閣議決定が行われたわけでして、そして、代替施設協議会で基本計画に至るまでまた協議があって、地元の方の意見を踏まえて決まったということがあったわけでございます。
 
そういった経緯を踏まえて考えますと、政府といたしましては、平成十一年末の閣議決定に従って、それから、この間の基本計画に従って対処していくということであるかというふうに思っています。
 
それから、もう一つございましたけれども……(武正委員「いや、結構です」と呼ぶ)よろしいですか。

武正公一

与党の政調会長が、与党第一党の政調会長が言っていることについて政府の外務大臣がコメントできないというのは、この国会のこの委員会として、やはり説明責任、とても果たし得ていないなと。大臣は、答弁しないことも国益であるというふうに予算委員会で言っておられるんですが、やはり到底認めるわけにはいかないのであります。
 
さて、今度は、ちょっと韓国の米軍基地の再編についてお聞きをしたいんです。
六月のアメリカの装甲車少女死亡事件をきっかけに再編が進んだというような形で、過日、在韓米軍基地の再編について、これはもう発表になっているわけでございますが、ただ、これはもう昨年三月時点から既に明らかになっていたことでございまして、この影響ということをお聞きしたいと思います。
 
今度の在韓米軍基地の再編は、ハイテク化等、機能的にはダウンしないと言われているわけなんですけれども、これが在沖米軍基地の整理、統合、縮小に与える影響についてどのように考えるかお伺いをすると同時に、民主党は、昨年、沖縄ビジョンにおいて、やはり新SACOの早期協議、これをスタートすべきということを提起しておりますけれども、この新SACOの協議スタートについてどのように考えるか、お伺いいたします。

■川口国務大臣

今の御質問にお答えする前に、先ほどの、麻生政調会長の発言について私が申し上げたことについて委員がおっしゃったことに関連してなんですけれども、私が申し上げたのは、私自身、それを聞いたわけではない、報道で知っただけであるということについて私がコメントをするのは控えたいということでございまして、その問題について、沖縄の市町村の方々からお問い合わせが、私が直接お話をしたときに御意見がございました。
 
それについて私が申し上げましたことは、政府の立場というのは、平成十一年末の閣議決定に従ってこの問題に対応していくということには変わらないということをはっきり申し上げております。
 
それから、今の御質問の在韓国の米軍基地の再編の話でございますけれども、これは、米国は四年ごとに国防計画を見直すということをやっているわけでして、これに基づいて、在韓米軍を含めたグローバルな兵力の構成、兵力展開の見直し作業を行っているということでございます。そして、委員がおっしゃられましたように、この目的は、在韓の米軍の兵力を削減すること、これが目的ではなくて、そのものが目的ではなくて、米軍の能力を最大限に発揮させるということを目標としているということでございます。
 
それで、具体的に在韓米軍の兵力をどう見直していくかということについては、今の時点では何ら結論が出ているわけではないということです。そして、これは、今後、韓国政府とアメリカとの間で密接に協議を行って、そして検討をされていくものであるというふうに理解をいたしております。
 
したがいまして、それの、沖縄、我が国における在日の米軍への影響についてのお尋ねでございますけれども、韓国のところでまさに今後引き続き協議がされ、検討をなされる、具体的に今の時点でどういう姿になるかわからないということでございますので、我が国に対する影響ということについても、今の時点では申し上げられないということでございます。
 
それから、新SACOについてでございますけれども、これについては、我が国の政府の方針といたしましては、SACOの最終報告の着実な実施が最善であるということで、まずはこれに最大限の努力を傾注していく、そういう考え方でおります。

武正公一

在韓米軍基地の再編の影響がわからない、今申し上げられないと。お隣で、きょうも、北朝鮮の対艦ミサイルが昨日発射されたという報道もやっと韓国連合通信から日本は知ったわけでございますが、このような状況の中での在韓米軍基地の再編、これはもう昨年の三月から言われていることなんですが、その影響はわからない、申し上げられないと。これは、やはり答弁としては説明責任を果たしていません。
 
あるいはまた、SACOについてはこれから完全実施に十年から十三年もかかると言われているわけですから、当然同時並行でもう新SACOの協議に入るべきであろうというふうに考えるわけでございます。
 
さて、大阪大学の助教授のエルドリッジ氏、産経新聞二月十五日号で、やはり沖縄を交えてきちっと協議をしなければだめなんだというふうに言っているわけですね。私は2プラス2にオブザーバーでいいから沖縄県を参加させるべきだと再三再四大臣に求めているんですが、大臣はいつもノーということでございます。再度この点、御答弁をお願いしたいと思います。
 
あわせて、沖縄大臣には、昨年十一月には、「努力する仕方はさまざまある」と、この沖縄の参加ですね、こういう答弁があるんですが、沖縄大臣もあわせて御答弁いただきます。

■川口国務大臣

2プラス2の会合でございますけれども、これは、我が国にとっての重要な平和と安全、これをどうやって確保するかという観点に立ちまして、我が国を取り巻く国際情勢、あるいは日米安保体制にかかわるいろいろな問題、これを協議する日米間の枠組みでございます。
 
そして、米国との国際約束上、日本側の構成メンバー、アメリカ側の構成メンバーは、外務大臣と、それから一般的な名詞として、向こう側は国防総省の長官、そして日本側は防衛庁の長官という国防関係の大臣ということになっているわけでございます。そういうふうに規定をされているということですので、構成メンバーを変えるということは、再三御答弁いたしましたように、考えておりません。

■細田国務大臣

この問題については、川口外務大臣がお答えいたしましたが、これに加えまして、やはり沖縄県や関係地方公共団体の強い御意見があるわけでございますから、これらを十分に勘案しながら協議が行われることが重要であると考えております。

武正公一
それでは、外務大臣、SSC、安全保障高級事務レベル協議にオブザーバー参加するということはいかがでしょうか。

■川口国務大臣

これも同じように、日本とアメリカとの間の政府レベルの、さまざまな国際情勢ですとか、この地域あるいは日本の平和と安全にかかわるさまざまな問題を議論する、そして、大臣レベルの会合よりもさらに細かいことを議論する場でもございます。
 
そういったことでして、先ほど細田大臣がおっしゃられましたように、沖縄の方々の御意見、これを反映するということは私ども十分に考えているわけでして、私も、稲嶺知事とお会いする、お話しするという機会は少なからずございますし、また、いろいろな場で伺った沖縄の方々の御意見というのは、きちんとそれは頭の中に入れて対応しているわけですし、また、どういう話があったかということについても、これは新聞に情報も出しているわけでございます。そういった自主的なやり方で、沖縄県の方々が考えていること、これは反映をさせているということでございます。
 
政府の間の話し合い、これは今までの枠組みで、今までのメンバーで続けるということが適切であるというふうに考えております。

武正公一

先ほど話をした大阪大学のエルドリッジさんは、その中で、これは地位協定の改善、改定、特に改定についてなんですけれども、三点大事なポイントを挙げておられます。一、日米関係に傷をつけず、二、妥協の産物にならず、そして三、地方自治体に配慮して、長期的ビジョンに立って地位協定の改善、改定、特に改定というようなことを提案しています。
 
日米、沖縄ということで、やはり沖縄が在日米軍基地の七五%を担っているといった事態にかんがみて、特に地方自治体への配慮ということをその三点目として挙げているわけなんですが、こういった提案を含めて、地位協定の改定についての御所見をお伺いいたします。

■川口国務大臣

地位協定の改定につきましては、これは、その時々の運用の改善、それによって機敏に対応していくということが合理的であるという考えのもとで、運用の改善に努力をしております。そして、これが十分に効果的でない場合、この場合には、我が国だけで決定できることではないけれども、日米地位協定の改正も視野に入れていくということになると考えております。
 
現に、例えば運用の改善ということで言いますと、一番最近の例ですと、PCB、これは米国製及び日本製のPCBをアメリカに持っていって処理をするということが合意をされ、それが既に実施をされ始めてきているわけでございまして、こういった形で運用の改善をしていくということが最も合理的であるというふうに考えております。
 
それから、沖縄の地域の方の御意見を反映させていくということにつきましては、これは非常に大事なことでございまして、私も沖縄に行ったときに基地のある市町村の長の方とお話をさせていただきまして、いろいろなお話を伺わせていただきました。また、外務省の大使、沖縄大使も沖縄にずっとおります。そういった形で、沖縄の方々と意見を交換しながら、お話をしながら、運用の改善に努めてまいりたいと考えております。


武正公一

既に昨年十一月のこの沖北の委員会でも、沖縄大使の発言を、かえって地元自治体の声を抑え込むような発言を三点挙げているわけなんですね。
 
また、大臣は地元の声を聞いていると申されますが、声を聞いてもそれをアメリカ側にきちっと伝えなければ意味がないわけでありまして、先ほど来話をしております十五年問題も、きちっとどこまで伝えているのかというのがやはり疑わしいと言わざるを得ないのでございます。そのためにも、沖縄県なり地元自治体、これがやはりアメリカとのさまざまな場面のテーブルにオブザーバーでいいからのることができる、これが大事であるということを再三指摘をさせていただきます。
 
さて、過日の原口大使、日本時間で十九日になりますね、これは査察継続の有効性に疑念が生じていると。踏み込んだ発言であるし、外務省の暴走ではないかとか、国会での首相と外務大臣の答弁とかなりかけ離れているぞ、こういった指摘があるわけでございます。
 
外務大臣あるいは首相も、国連決議が採択されるのが望ましい、安保理決議が採択されるのが望ましいと六日それぞれ発言をしていたわけなんですが、十七日の外務省の省内の外相の発言が二十二日の朝日新聞に取り上げられておりまして、対米追従と言われないようにはっきりとした答弁をしたいというふうに言ったと報道されていたんですが、十八日、日本時間では十九日ですか、安保理で原口大使は、そういった外務大臣の発言とはかけ離れた、ある面、先走って御自身でしゃべってしまったのか、あるいは、これはもう打ち合わせ済みであって、国会答弁では慎重な言い回し、あるいは発言しないことが国益だというような言い方をされていましたが、国会では言ってもいいということであるのか、この点、外務大臣の御所見を伺います。

■茂木副大臣

茂木副大臣 十八日の安保理におきます原口大使のあの演説でありますが、私も、日本語も英語も全部拝見をいたしました。それから、仕事柄、大臣を支える立場で、常に大臣の国会答弁、談話等は見ているつもりであります。
 
それに関して、何ら、踏み込んだといいますか、当然、国会での答弁と、それから、例えば談話とスピーチでは言い回しが若干異なるというところが、言語でありますから出てきますけれども、意図して何か踏み込んで、国会で全く言っていないことを言っている、こんなことはない。
 
もし、どこかの表現といいますか、こんなことは全く国会でも言っていないじゃないか、談話でも全く出ていないことを初めて新しい方針として逆に国連の場で原口大使がおっしゃったということがあるのだったら、教えていただきましたら、それに対しまして答弁をさせていただきたいと思います。

武正公一

今の副大臣の答弁でございますが、逆に、それであれば、今回、英文の和訳、原文と和訳がなぜこう違っているのでしょうか。そういったこともよくあることだというようなことは予算委員会の理事会の方に外務省から提出されているやに聞いておりますけれども、私は、三点挙げたいと思います。
 
一点は、これは原口議員が予算委員会理事会で指摘しておりますが、査察の継続の有効性に疑念と。しかし、これは実際、英語では、シリアスダウト。シリアスという言葉が載っているにもかかわらず、単に疑念と。
 それから、これは毎日新聞に取り上げられておりますが、「イラクに残された時間は限られている」と。限られていると言いながら、ベリーリミテッドと。大変限られていると。ベリーが抜けている。
 
それからもう一点、これは新聞には出ておりませんでしたが、「イラクに対し圧力をかけることであります。」ということでございますが、英語は、ストロングプレッシャー、イラクに強力な圧力をかけなければならないと。
こういった三点、ありながら、なぜこれは和文は違っているんですか。副大臣、お答えください。

■茂木副大臣

まず、表現の問題に入ります前に、先ほど申し上げたのは、委員の御質問は、政策的に踏み込んでいる、こういう表現をされましたので、もし政策的に踏み込んでいるところがありましたらお教えくださいと、こういう話であります。
 
表現につきましては、例えば国会での答弁、それから談話とスピーチで行うことについては、トーンの問題も出てきます。それから、当然、英語と日本語で表現の違いというのはあるんだと思います。そのまま直訳して通るかどうかといいますと、言語体系も違うわけですから、そこのところは違ってくるんじゃないかなと。
 
例えば、今委員がおっしゃった、時間は大変限られている。日本語としては余り、大変限られているということは言わないと思うんですね。極めて限られていると言うと思うんですよ。そうすると、英語としては多分エクストリームリー・リミテッド・タイム、こういう言葉を使わざるを得ない。ベリー・リミテッド・タイムというのは使わないと思います。ベリーでは弱過ぎる。そうすると、ベリーというのは、限られていると極めて限られているの間では、極めて限られているに近い表現になってくる。
 
そして、この前の表現を見てみますと、「ディプロマチック エフォーツ ハブ ビーン メード フォー トゥエルブ ロング イヤーズ、イラク ナウ ハズ ベリー リミテッド タイム」と書いてあるわけですね。これは、英語でリミテッドタイムだけだと、例えば日本語で言う限られているよりも、タイムスパンとしてはかなり長く受け取れます、私なんかからして。ちょっと英語の、言語学の専門家じゃありませんから、必ずしも正しいかどうかわかりませんけれども。そういう受けとめ方なんです、一つ一つが。
 
例えば、シリアスという言葉を使われました。(武正委員「いや、もういいですよ、時間が限られているから」と呼ぶ)いや、あるんですよ。シリアスという言葉を使われたんですけれども、例えば、重大な……(武正委員「もういいです。一つで結構です」と呼ぶ)よろしいんですか。

武正公一

特に、ストロングプレッシャーなんかは、イラクに圧力を、私からすれば、そういう形で、これはもう英語の授業ではありませんけれども、単語を抜かすというのは非常に問題が多いというふうに思っております。
 
それでは、次に移らせていただきます、時間の関係で。
北方支援に関してなんですけれども、支援委員会は平成十四年度までに廃止するということでございますが、この残金、平成十三年度百三十億ということでございますが、これを十五年度、新たな枠組みにどのように流すのか。
 
それから、これは何度も指摘をしてきましたけれども、会計検査院が監査できる仕組みを新たな枠組みの中でつくるべきというふうに考えますが、これは外務大臣、お答えいただけますでしょうか。


■川口国務大臣

支援委員会の点ですけれども、これは、十三年度末の時点で、約百四十二億円ぐらいの繰越金があるということでございます。そして、この委員会、これはお約束をしましたけれども、本年度の末、これまでに廃止をするという基本方針、これは全く変わっていないわけでして、このもとで、繰越金については最終的に国庫に納入をするということで、現在、協定の締約国が数多くございますので、そこと協議を行っているということでございます。
 
それから、会計検査院ですけれども、去年いろいろありました状況、これにかんがみまして、お金の使い方について透明性があるということは大変に重要なことだと私は思っています。そして、そういう意味で、今後どういうやり方でやるかとうことに関係があるんですけれども、日本センター、これはロシアで市場経済化の技術支援を行うということですが、それから北方四島の住民支援、この二つについては透明性がある形で引き続き事業としてはやっていくということを考えているわけです。そして、十五年度の予算にこのために必要な費用は計上させていただいて御審議をお願いするということです。
 
これを実施する体制として、日本センターの事業については、外務省から、現地にあります日本センターに対して直接事業委託をするということを基本としまして考えております。そして、四島の住民支援については、災害時の緊急支援、あるいは急患が出たときの受け入れ、そういうことについては、外務省がみずから実施をする。そして、現地のニーズに応じて医薬品ですとか食料品を支援する、これについては千島連盟に補助金を交付して行うということで考えています。
 
こういう実施体制をとるということによりまして、事業の予算の使途についても関係の法令に基づいて会計検査院の検査が行われる、そういうことです。

武正公一

 以上で終わります。ありがとうございました。

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