2004年6月2日 【外務委員会】

武正委員
民主党の武正公一でございます。まず、今、薮中局長が御答弁されておりましたが、外務委員会、五月二十五日、これはこのように答弁がございます、これは増子委員の質問に対してですが。
 
白紙に戻してという言葉というところでのやりとりなんですけれども、薮中さんが、
 まず、北朝鮮側が直ちに調査を再開する、白紙に戻って本格的な調査を再開するということでございます。したがって、これはまず北朝鮮側の調査が行われる。その間に日本側からも資料を出す。既にもう百五十項目の質問事項も出しております。そして、またそれ以降も新しい材料も出てきております。そうしたものも相手に突きつける。そういう意味で、日本側も必要に応じて、日本が判断すればその調査に加われるようにするということが今回一定の理解でございます。
こういうふうに答えておられます。
 
きょうは条約の審議でございますので、条約もこの後聞くようになっておりますので、ちょっと順番が入れかわって恐縮でございますが、薮中さんはこういうふうに答えているんですけれども、一年半前に百五十項目の質問をして、その答えがないまま一年半経過をした。この今の御答弁を聞くと、白紙に戻って本格的な調査を再開すると北朝鮮側は言っている。そうすると、この百五十項目も白紙に戻ったということではないでしょうか。これは外務大臣、いかがでしょうか。

川口国務大臣 
そういうことではないということでございます。

武正委員 
ただ、薮中局長の答弁では、「北朝鮮側が直ちに調査を再開する、白紙に戻って本格的な調査を再開する」、これはまず北朝鮮側の調査が行われる。その間に日本側からも資料を出す。既にもう百五十項目の質問も出しております。また、それ以降も新しい材料も出てきております。そうしたものも相手に突きつける。そういう意味で、日本側も必要に応じて、日本側が判断すればその調査に加われるようにするということ。
 
つまり、先に北朝鮮が調査を再開する、しかも白紙に戻って本格的な調査を再開するということは、今までの一年半のやりとりはチャラになって調査をするということではないでしょうか。これはせっかく局長の御答弁ですので、局長、いかがでしょう。

薮中政府参考人 
百五十項目の質問というのは、まさに北朝鮮側からあった報告書、その中がいかにも我々から見て不自然な、あるいは全く納得いかないというのが多々あったわけでございます。そういう中での質問事項というのを提出したのが百五十項目でございます。
 
今回、まさに基礎は、今までの北朝鮮側の報告というのが我々から見れば全く納得がいかない、それを強く言って、そして先方は白紙に戻して調査をするということでございます。したがって、今までとは違った調査結果が当然出てくるものであるというふうに我々は確信しておりますし、いずれにせよ大事なことは、納得ができる調査結果が出てくるということでございます。
 
そうした中で当然先方は、我々が出した百五十項目、これについて、ですから、どこが自分たちの報告としておかしかったのかということ、それについては、それを事実として承知していることは当然でございます。そうした中で、今後どういう先方の調査結果が出てくるのか、そしてまた我々から突きつけるべき事項というのは当然出てくるわけで、我々の調査も行う、そうした中での先方への調査に我々も加わる、こういうことでございます。

武正委員 
やはり私は、白紙に戻って調査を行うと言われると、この一年半のやりとりはもうチャラになってしまうと。百五十項目の調査依頼項目については、もう一回これは、薮中さんの答弁のように、その後日本側から資料を出すときに改めて新しいものと一緒に出し直す、それからまたその調査項目についてのやりとりが始まる、こういうふうに理解するんですけれども、決してそういうことはない、百五十項目はまだ生きていると。
 
白紙に戻った本格的な調査というのは、もう一回ゼロからやるということだから、これまでの一年半のやりとりや日本側からの百五十項目の質問はもうなきものとして、もう一回北朝鮮側が主体となって調査をするということではないんですか。

薮中政府参考人 
少し御質問の趣旨と私の説明が食い違っていたのかもしれませんけれども、私が申し上げていますのは、今までの北朝鮮側の報告というのは全く我々として納得できないものである、そういう意味で徹底した再調査を求めているということでございます。
 
そうした中で、今までの実務協議でも行っておりますけれども、日本側から出ている百五十項目の質問ということ、これについての答えというのも求めております。当然それは先方も承知しておるということでございまして、もともとが、基本が、もともとの向こうの、北朝鮮側の説明あるいは報告書が我々から見て全く納得のできないものである、ですからそれについての再調査を求めているということでございますから、委員と考えは同じではないかというふうに思います。

武正委員 
当然向こうも承知しているというのは希望的観測であって、それでは、この総理のやりとりで、白紙に戻って北朝鮮側が直ちに調査を再開すると言ったときに、しっかりと畳みかけるように、今までの経緯、この一年半のやりとり、当然これは継承されている、これをちゃんと求めましたか、百五十項目のことを含めてですけれども。当然、今までのやりとりを含めて、日本側からの要求も含めて、それをチャラにしていないねということのやりとりはありましたか。

薮中政府参考人 
繰り返しになって恐縮でございますけれども、今までの先方の調査というのが我々にとって全く納得のいかないものである、我々の納得のできるような調査をということを言ってきているわけでございまして、何が希望的な我々の考え方かどうかというのはちょっと別問題といたしまして、我々としては常にきちんとした我々の納得のできる調査結果を求める、そして我々からも我々の調査、みずから行った調査に対しても先方にそれを突きつける、こういうことの作業をこれからやっていくわけでございます。

武正委員 
これからやっていくんじゃ困るわけですよね、これまでも一年半やってきたわけですから。私は、この間の総理や外務大臣、皆さんの答弁、白紙に戻って、白紙に戻って相手がやるからいいじゃないかというのは、結局、では、この一年半の交渉は何だったのか、百五十項目は何だったのか。後でまた聞きますけれども、私は、やはりこの一年半前の日朝平壌宣言、そもそもこの再確認に何で首相が行かなきゃいけないのか。こういったことも含めて、大変疑問に思うこの訪朝のやりとりだというふうに思っております。
 
ちょっと前後いたしますが、この条約、日米、日韓、それぞれによって条約が批准をされて実行になった場合に、それぞれどのぐらいの額がダブルアカウントから解消されるのか、これをお答えいただけますでしょうか。

阿部副大臣 
額の前に形をちょっと申し上げますと、いわば社会保障の適用は、それぞれのその就労地でそれぞれ適用されるというのが原則でございます。ただ、長期に滞在するということが前提でございますので、そこに五年間の短期派遣者といいましょうか、という者については二重加入はやめましょう、もとの本国に帰るということを前提にしてやりましょう、そういう形でございますので、そういう意味での二重加入が防止される、こういうことでございます。
 
その軽減額でございますが、日米協定につきましては、日本側にとりましては、向こうに行っている方が向こうの保険と日本の保険とを二重に払っているケースが多いわけで、それが向こうの、五年間の派遣に限られる方につきましての免除をされるということになりますと、大体六百億円と想定されます。
 
逆の方で、アメリカ人が日本に来て日本の企業で働いて、五年以内にお帰りになるようなケースについては適用を免除するということになりますので、その効果は十四億円程度ということで、相当の差がございますが、そんな予測が立ちます。
 
日韓につきましては、同じような意味で、日本側にとりましては年間六億円、韓国側にとりましては約十五億円というふうなことが推定されます。
以上でございます。

武正委員 
私も、こうした条約については賛成ということを表明しておきたいと思います。
 
それでは、もう一度この日朝間の問題に戻りますけれども、首脳会談の同席者、これは、齋木政府参考人として、同じく、二十六日の外務委員会で御答弁いただいておりますが、日本側からは、山崎官房副長官、田中外務審議官、薮中アジア大洋州局長、別所総理秘書官、伊藤北東アジア課長でございます。それから、通訳がもちろんおりますということであります。
 
テレビでは、会談後、金正日国防委員長と握手をしている首相、そしてその後たしか山崎官房副長官、そしてその後たしか飯島首相秘書官が握手をされて、その後、田中外務審議官、薮中局長、そんな順番で並んでおられて握手をされたように私は記憶をしておるんですけれども、その飯島首相秘書官は首脳会談の同席者ではなかったんでしょうか。

薮中政府参考人 
お答え申し上げます。
 首脳会談の出席者は先ほどのとおりでございまして、飯島秘書官の同席はございませんでした。

武正委員 
別所総理秘書官が同席していますが、この理由はどうしてですか。

薮中政府参考人 
別所総理秘書官、これはもちろん、日本側でこういう首脳会談における同席者ということで、外交問題についての補佐をする、首相官邸で補佐をする、そういうことでの役割を別所総理秘書官は担っておりまして、通常、別所総理秘書官がこうした首脳会談には出席しております。

武正委員 
それが、会談が終わって、並んで握手をするときになると、突如飯島秘書官が出てきて、しかも官房副長官の後にいる。私はちょっと別所さんの顔がわからなかったんですが、多分、田中さん、薮中さんの後に並んでおられたのかなというふうに思いますけれども、なぜ突如こうやって飯島秘書官が、終わったら出てきて、そしてそういった場所にいて握手をするんでしょうか。

薮中政府参考人 
お答え申し上げます。
 
首脳会談は先ほど申し上げたとおりでございまして、その後のロビーでの出会いの中で、各総理秘書官、当時は四名、したがって、それは飯島秘書官を含め、そしてまた別所秘書官もおりましたけれども、そのすべての総理秘書官がロビーでの出会いの場ではそれに加わって、総理とともにおられたということでございます。

武正委員 
総理とともにおられたというか、総理、官房副長官、そして田中審議官の間になぜ並んでいるんでしょうか。私は、まず、首脳会談にも同席していないのに何でそこにいるのかな、しかも三番目に並んでいるのは何でかなというふうに思うんですが、これはもうこうしたことが外交上通例になっているのか。首相のこうした外交では、飯島秘書官がそういったポジションにいて、会談が終わったら握手をするようになっているのか。この点はいかがですか。

薮中政府参考人 
これはおのおの首脳会談、その時々のアレンジによっていろいろとさまざまな態様があるというふうに思いますけれども、すべての首脳会談を私は存じ上げているわけではございませんので。
 
その当日のことについても私は余りよく覚えておりませんけれども、非常に忙しく首脳会談からロビーに出てくる、自然の中で握手がある、写真が撮られる、そういう状況でございまして、私自身は首脳会談の記録等々もあって少し出てくるのがおくれたとか、さまざまその時々の状況はございます。

武正委員 
これはもう言うまでもなく、この握手をする順番とか並び順というのは、大変外交上は大事なものがあるというふうに私は思っていますよ。それだけ飯島秘書官がこの外交における、あるいは日朝交渉における重要な位置を占めたということ。外務大臣、私はそう思うんですが、いかがですか。御所見を伺います。

川口国務大臣 
これは、今薮中局長が言いましたように、通常、真っ先にもちろん総理と握手をする、それから総理の一緒におつきの官房副長官と握手をする、そのあたりまでは割にきちんとするんですけれども、例えば、私がいろいろな国の外務大臣とお会いをして、大勢そこについていらっしゃいますけれども、そのあたりまではきちんと頭に入っていますが、後、どの方と次に握手をするか。それは、たまたまその辺の近くにいるかどうか……(武正委員「ちゃんときれいに並んでいましたよ」と呼ぶ)いえ、そういう状況であるわけですね。
 
ですから、きちんと、大体、総理の官邸で総理がお迎えするときもそうですけれども、思っていらっしゃるほど一列にじっとこう並んでということでは必ずしもないというのが、実際の現場にいる人間の感覚でございます。
 
ですから、それはたまたまそういうような状況であったということでありますし、会談には会談をするのに必要な人間が入ったということでございますし、総理の秘書官は総理の秘書官として全体的に総理を補佐する意味で大きな役目を果たしている。別所秘書官は、我々は秘書官と呼んでおりますけれども、基本的には、公式には秘書官事務取扱という名前でございます。
 
いろいろなそういうことがあって、実際にはさまざまな状況であるということでございます。

武正委員 
副大臣がさっきから首を振って、いや、そんなことない、そんなことないというふうにメッセージを出されておりますので、副大臣、ちょっと同じく御答弁いただけますか。

阿部副大臣 
私もいわゆる事務取扱の秘書官の経験がございますけれども、やはり秘書官ではございませんということは大臣のおっしゃったとおりでございまして、私も外務省でいろいろな方とお会いしますけれども、そのときに、大臣が今申されたように、最初のワン、ツーぐらいまではよく覚えていますけれども、その場面場面で、行き帰りのことについて、いろいろなやり方があるし、失礼のないようにするというのが本来でございまして、順番を必ずしも全部あらかじめ決めるということは余りないんじゃないかなというのが現実の場面だと思っております。

武正委員 
余りないということは、あるということだと思うんですね。あれだけ整然と並んでおられて、三番目にいらっしゃって、大変違和感がありました。
 
まさに今回、日朝交渉において大変重要な役割を総理秘書官が果たしてきたことは、既に決算行政委員会等の、日テレの記者を第一回ロジから、外務省報道課作成資料にあるように外した。そのやりとりの中で、既に決算行政委員会でも、日テレが二十五万トン米支援、こういったことをすっぱ抜いたことによって、政府としても遺憾に思い、そして結果、日テレの記者を外した、そういった第一回のロジ資料になっているわけですけれども、これはちょっと、せっかく薮中さん、私、当委員会では、官房長官にぜひ来てくれという話をしているんですよ。
 
というのは、この決算行政委員会でも、細田官房長官に、米二十五万トンって図星じゃないのということを聞いておりますと、こんなふうに答えているんですね。
 
向こう側の希望の中身に近い中身であったとか、交渉上差しさわりがありますから細かく申しませんけれども、ちょうちょうはっしとやっているときに非常に大きな、日本側からそういうものが出るということは、やはりいろいろ、振り返ってみますと、あった面もあることだけは申し上げておきたいと思います。
まあ、言っていることはよくわからないんだけれども、最後はやはり何となく肯定したと。つまり、米二十五万トンというのは図星であった、すっぱ抜かれたということを、官房長官はこの決算行政委員会で答弁しているんですね。
 
私は、この点というのは大変大事だと思いますので、委員長にも、ぜひ当委員会に官房長官をお呼びして、この食糧支援の実態について、あるいは事前の交渉について、特にまた日テレの、外したこともありますので、御出席をいただきたいと御要望を申し上げたいと思います。

米澤委員長 
次回は、質問項目を通告した上で、ぜひ官房長官にお越しいただきたいという要請をいただきますと、自民党の理事さんが検討してくださるそうですから、また理事会で議論させていただきます。

武正委員 
薮中さんにせっかくなので聞きたいんですが、これも外務委員会、五月二十八日。
 
総理の御発言も我々の記者会見での発表も一貫してございまして、我が国としては、国連機関を通じ食糧二十五万トン及び一千万ドル相当の医薬品等の人道支援を行う考えであることを表明したということでございまして、米と言ったことはございません。
しかし、すぐ北朝鮮放送は米二十五万トンという放送を流し、日本の米はうまい、こう言ったことも伝わってくるんですけれども、日本側は言っていないけれども、この場で二十五万トンの食糧支援、それを日本側は申し入れた。一千万ドルも言ったわけですが、そのときに金正日国防委員長から、食糧は米にしてくれ、日本の米が欲しい、こういった発言はなかったんでしょうか。

薮中政府参考人 
お答え申し上げます。
 ございません。

武正委員 
今回、日朝平壌宣言の再確認の必要ということで首相は行っているんですけれども、私は、何で再確認しなきゃいけないのかなと不思議でなりません。一年半前に日朝平壌宣言を交わしているわけですから、何で一々再確認しなきゃいけないのか。逆にこっちは文句を言いたいぐらいなわけですよね。さっき薮中さんが言ったように、一年半、要求したって何も答えない。百五十項目どうなっているんだ、それを言ってもしかるべきなのに、わざわざ何で再確認しに行かなきゃいけないのか。
 
再確認したということは、北朝鮮が、既に指摘されておりますNPTほか国際合意を破っていることを、本当はこっちは文句を言わなきゃいけないのに、これで再確認したがために、この一年半、あるいはこれまでに破ったことを突っ込む、これでもうこの日朝平壌宣言は無効じゃないかと言う日本の権利を放棄したことになるんじゃないかなと私は思うんですが、外務大臣いかがですか。

川口国務大臣 
重要な原則あるいは考え方の再確認というのは、外交関係では本当にしょっちゅうやっていることでございます。日米関係、日米同盟関係は重要だ、当たり前であって当然のことですけれども、私はパウエル長官に会うたびにほとんどそれを言っていますし、先般、韓国に行きましたときにも、日米韓、この北朝鮮の問題について重要だということは、盧武鉉大統領との間でもそれを再確認しました。
 
当たり前のことですけれども、それを常に再確認しながら前に進んでいくということが私は外交のやり方、お互いにそれをその時点時点で確認をするということはまた重要なことであると私は思っております。
 
金正日総書記は、再確認をし、我々はそれにのっとって今後引き続き日朝平壌宣言の目的を達成するために相互に努力をしていこう、そういうことでございます。

武正委員 
再確認のときに、国際合意が破られているということをきちっと言っていない。首相は言っていませんよね、金正日国防委員長に。言っていないことは再確認ではないですよ。
 
この一年半、北朝鮮が核を持っているという疑惑が確実になって、さまざまな発言があり、この日朝平壌宣言の合意が破られている。再確認ということは、そのことを言うべきじゃないですか。そのことを言ったんですか。

薮中政府参考人 
まさに核問題、ミサイル問題、総理の方からの発言の中で、日朝平壌宣言にあるとおりということでミサイルについての確認もいたしましたし、また核の問題についても、国際合意をきちんと守るべきである、そしてまたNPT体制に復帰すべきであると。いずれにせよ、核の開発というのは絶対認められないので、核廃棄に向けて、北朝鮮がまさに国際社会の中で受け入れられるようにということを非常に強く言われたということでございます。

武正委員 
つまり、言っていないということなんですよ。破られているということは指摘していないんですよ。指摘していないまま再確認してしまったということは、これまでの国際合意が破られていることを指摘する権利を放棄した。本当に私は、とてもこれは正常な交渉とは思えないというふうにあえて言わせていただきます。
 
警察庁もお見えでございますが、拉致問題の解決、特定失踪者は含まれないということで、私は、警察庁が認定しない限りということで、外務省から警察庁に、日朝国交正常化交渉に入るためにも認定はまだしないように、せめて交渉に入ってからにしてくれと要請しているのではないかというふうに思いますが、外務省からそのような要請はしておりますか。また、警察庁はそういった要請を受けておられますか。お答えいただきたいと思います。
 
また、警察庁におかれましては、平成十四年十二月二日、予算委員会、警察庁答弁。これは谷垣大臣。相当これは北朝鮮の可能性があるなと思われるものもございます、これはやはりきちっと洗い直して、一年半前にこういった答弁をして、一年半の間なぜ十件十五名からふえていないのか。この点、この間何をやっていたのか。しかも、この認定がなぜふえないのか。もうこれからふえるようになっているのか。その点も含めて、その決意も御答弁いただきたいと思います。

薮中政府参考人 
お答え申し上げます。
 御指摘のような要請を外務省から行っておりません。

瀬川政府参考人 
お答えいたします。
まず第一点目の外務省からの要請でございますが、お尋ねのような要請はございません。
それから二点目でございますが、平成十四年十二月二日の、当時の谷垣大臣の答弁、以下の状況でございます。
 
十件十五名以外につきましても北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるというふうに私ども見ておりまして、鋭意、捜査、調査を行っております。
 
その後何をやってきたのか、こういうお尋ねでございますが、一つは、一昨年の総理訪朝以来、北朝鮮による拉致ではないかということで非常に多くの相談や届け出が警察になされております。私どもとしては、こういった事案につきましても一つ一つ調査を進めているということでございます。
 
しかし、この種事案は、発生から相当の年月が実は経過をしているというようなこと、あるいは、被害者の所在がもちろん不明ですから調べているわけでございますけれども、目撃者の発見等も非常に難しい、あるいは証拠も極めて限られている、こういう状況の中で、大変困難な調査でございます。
 
発生当時にさかのぼって関係者を割り出す、あるいは当時の捜査担当者から事情を聞くといった、大変地道な捜査を現在各都道府県警察で進めているところでございます。同時に、国内外の関係機関とも情報交換を進めておりまして、海外の治安機関等の協力も得ながら鋭意努力をしているということでございます。
 
残念ながら、十件十五名以上に現時点で拉致と認定判断するまでには至っておりませんが、ただ、一つは、拉致に関与した北朝鮮工作員等につきまして現在まで三名を国際手配しておりますが、そのうちの一名、宇出津事件の主犯格である北朝鮮工作員金世鎬、これにつきましては、まさに谷垣大臣の答弁以降の平成十五年一月に逮捕状を取得いたしまして、国際手配を行うなどの措置を講じているところでございます。
 
今後とも、警察といたしましては、拉致の実行犯の特定に努め、北朝鮮による拉致ではないかという届け出があったものを含めまして、全容解明のため、引き続き懸命の努力を続けてまいりたいと思っております。

武正委員 
時間が来ましたので終わらせていただきますが、ぜひ委員長にお願いをしたいんですが、百五十項目の内容、これはたしか三十項目は公開になっていますが、百二十項目は公開になっておりません。もう一年半を経過しておりますので、この百二十項目をあわせてどういうことを北朝鮮にこれまで要求をしてきたのか、その点をぜひ委員会に資料として御提出をいただきたいと思います。よろしくお取り計らいいただきたいと思います。

米澤委員長 
理事会で相談します。

武正委員 
ありがとうございました。終わります。

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