国会議事録 衆議院本会議及び委員会での質問記録

2006年04月13日 
【衆院行革特】武正・平岡議員、政府提出行革推進法案の本質問う

 衆議院行政改革特別委員会で総理出席の集中審議が13日午後開かれ、武正公一、平岡秀夫両議員が質問に立ち、法案の本旨について、鋭く首相を批判した。

 武正議員はまず、環境省、財務省、農林水産省、厚生労働省の500万円以上の契約のうち、何件が随意契約で、相見積もりを取っているかを質した。環境省は過去5年間で随意契約2764件すべて単独で相見積もりを取っていないことを認めた。また、財務省、厚生労働省、農林水産省でも随意契約では100%相見積もりを取っていないことを認めた。

 武正議員は「これは予決令99条の6(随意契約の特例、随意契約する場合は2者以上から見積もりを取らなければならない)違反ではないか。総理どう思うか」と追及した。これに対して、小泉首相は質問の意味をよく理解せず、「随意契約の必要があるかどうか、よく検討する。正すべきは正す」と答えた。また、谷垣財務相は「相見積もりが取れるものは、一般競争入札とするのが、私どもの法律」と開き直った。

 武正議員は、無駄遣いをなくすのがこの法案の本旨ではないかとして、天下りの実態の一部を示しながら、財務相の見解を批判した。 (民主党ホームページより転載) 

【衆院行革特 議事録】

武正委員 民主党の武正でございます。

 それでは、まず冒頭、きょうは環境副大臣の方に、臨時代理もお見えでございますが、まずお聞きをしたいのが、環境省、この五年間、随意契約二千七百六十四件、丸々すべて単独の業者の見積もりで済ませていた。既に報道では随契比率五年間九三%という報道があって、過日の当委員会でも質疑を行ったんですが、改めて、総理も出席いただいておりますので、なぜこの随意契約二千七百六十四件、予決令でいえば九十九条の六、相みつをとらなきゃいけない、にもかかわらず、五百万円以上の支出で相みつを一切、すべてとっていない、その理由をお聞かせいただけますでしょうか。

○江田副大臣 委員の質問にお答えさせていただきます。

 予算決算及び会計令第九十九条の六におきましては、「契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならない。」とされております。しかしながら、先日もお答えさせていただきましたけれども、お尋ねの調査研究費等の契約につきましては、その専門性のためにほかの事業者と契約することができないということから随意契約としているものでございまして、その性質上、他社から見積もりを徴することは困難と考えてきたところでございます。

 しかしながら、契約の透明性、効率性の確保の観点からしまして、随意契約の見直しが求められていることにもかんがみて、このような随意契約であっても、極力何らかの方策を検討していくことが重要であると考えております。このような見地から、六月までにまとめる見直し計画の中で見直すべきは見直していく、強くそのような姿勢で指示しているところでございます。十分に検討してまいりたいと思います。

武正委員 平成十六年度だけ見ても、環境省の随意契約五百五十七件のうち、環境保全調査費、これが一番多いんですが三百八十件、そのほか大きいところを言えば、公害調査費六十七件、鳥獣等保護費二十七件、情報処理業務庁費十二件など、どうしても専門性を要するとは到底思えないものも科目としては入っているわけなんですね。

 そこで、もう一度、副大臣、お答えをいただきたいんですが、御提出をいただいた五年間五百万円以上の全契約、これを見ましたら、例えばダイオキシン、これについてちょっと例を挙げますと、平成十五年度ダイオキシン類環境測定精度管理調査、これは随意契約でございます。それから、同じく平成十五年度ダイオキシン類簡易測定法実証調査等業務、これも随意契約でございます。そして、平成十五年度ダイオキシン類大気環境モニタリング調査業務、これは一般競争入札ということでございまして、何が一般競争で何が随契なのか、これを見ても非常に違いがわからない。

 この三つの事例について、副大臣、どうして一つは一般競争で、残り二つは随意契約なんでしょうか。御説明いただけますでしょうか。

○江田副大臣 御質問にお答えさせていただきますが、今のダイオキシン類の調査でモニタリングだけは一般競争入札になっているということの違いということでございますが、今後においても、これは今検討しているところでございます。基本的には見直してまいりますけれども、調査手法の確立等を詳細に見まして、一般であるべきか、専門性のために随意であるべきかというところを今見直しさせていただいているところでございます。

武正委員 つまり、一般競争入札と随契の違い、これについては御説明できないということだと思います。

 きょうは、それぞれ各大臣に同じような御質問を、三名の方にさせていただいております。財務大臣、農水大臣、厚労大臣、既に、環境省と同じように過去五年間五百万円以上の契約、この全契約を本委員会に出していただきたい、こういうお願いを委員長にさせていただきまして、私はきょうなぜそれが出てこないのかな、来週火曜日ということで御回答いただいていますが、やはりこれだけ随意契約の問題が本委員会で特にきょう議論の中心になっているだけに、なぜ出てこないのか、これについての御説明もそれぞれ大臣にはいただきたいんですが。

 まず、そうは言っても、質問項目で挙げさせていただいております。財務大臣、農水大臣、厚労大臣の順番で、五百万円以上のそれぞれの本省発注全契約に占める随契割合、既に環境省は九三%、明らかにしていただきました。九三%の二千七百件すべて相みつとっていないと。しかも、今のように、一般競争入札と随意契約、ほとんど違いがないということも明らかになったわけですが、それぞれの割合をそれぞれの三大臣にお答えをいただくと同時に、本委員会に提出をいただいた、先ほども指摘があった、前原議員の指摘による平成十七年度分の随契、それぞれの五百万円以上の契約のうち、随契ですね、相みつをとっていない割合が何件中何件で何%か。以上をそれぞれ三大臣からお答えをいただきたいと思います。

○谷垣国務大臣 平成十二年度から十六年度の五年間、五百万円以上の本省発注全契約に占める随意契約の割合、これは今作業中でございまして、物理的にまだ答えが出てきておりません。

 ただ、今まで作業してお答えできるところをお答えしたいと思っておりますが、財務省における公共調達の総契約件数に占める随意契約割合、少額契約は除きますが、これは平成十六年度において約三九%でございます。それから、財務省における特定役務等、これは政府調達に関する協定の適用を受ける契約、これの総契約件数に占める随意契約割合は平成十六年において約三〇%となっております。

 それから、御指摘の五百万円以上の随意契約のうち相見積もりをとっていない割合は一〇〇%となっているものと考えております。その理由は、御指摘の五百万円以上の随意契約については、会計法二十九条の三、第四項のうち、「契約の性質又は目的が競争を許さない場合、」というものに基づいておりまして、契約相手が一事業者しかない随意契約でありますので、見積もり合わせを行うことができないということによります。仮に契約相手が二社以上あり得る場合には入札を行っているということでございます。

 いずれにせよ、政府の方針に基づき行っている随意契約の適正化は今作業中でございますので、現在緊急点検を行っておりまして、見直しに積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

○中川国務大臣 農林水産省におきましては、平成十二年度から十六年度の五年間におきまして、本省一般会計の物品、役務、工事等の発注全契約に占める随意契約の割合は四〇%でございます。

 相見積もりにつきましては、今財務大臣からもお話がありましたが、二百五十万あるいは百六十万という基準がございますので、五百万円以上ということになりますと相見積もりというものはないわけでありますので、これは一〇〇%ということになります。平成十七年度におきましては、まず契約件数は四百五十八件でございまして、相見積もりをとっていない割合は、同じ理由で一〇〇%ということになります。

○川崎国務大臣 平成十二年度から十六年度までの五年間における一般会計五百万円以上の本省発注契約千二百三件、うち九百三十七件、七七%が随意契約でございます。随意契約については、すべて相みつをとっておりません。理由は、これらの契約は契約内容の専門性のため他社と契約することができないことから随意契約としているものであり、その性質上、他社から見積もりをとることは困難であると考えております。

 しかし、一方で平成十六年八月に省内各部局に対し適正な契約の執行等について通知を出し、以降の契約適正化の取り組みの結果、十六、十七は今集計中でございますけれども、随意契約の件数は減少しておるというふうに理解いたしております。

 なお、特別会計まで含みますと、十二年から十五年は、まだこれも数字ができていませんけれども、十六年だけで見ますと、九百五件中六百二件、六六%が随意契約となっております。

 これだけでよろしゅうございますか。(武正委員「十七年度は」と呼ぶ)

 平成十七年度における厚生労働省と独立行政法人、所管法人との間に行われた随意契約ですね、五百万円以上の全契約、これについては三百六十九件となっており、先ほどの話のとおり、随意契約は見積もり合わせを行っておりません。

○伊吹委員長 武正君、財務大臣が補足したいそうですが、よろしいですか。(武正委員「はい」と呼ぶ)谷垣財務大臣。

○谷垣国務大臣 先ほど、平成十六年度だけで、十七年度を申し忘れまして、平成十七年度、五百万円以上の契約件数は八十五件でございます。そして、八十五件の契約のうち見積もり合わせを行っていない割合は一〇〇%、そして、総契約件数に占める五百万円以上の随意契約の件数は三・五%でございます。

武正委員 まず、財務省は資料が、まだ調整が整わないということですが、農水省と厚労省はちゃんとお答えになっているのに、なぜ資料が提出できないんでしょうか。これについてお答えをいただきたいと思うんですが。

○伊吹委員長 委員長から申し上げます。

 この件は、民主党会派の理事も参加しておられる理事会において私から申し上げましたが、行政府は立法府の法令審査に最大限協力するということは、行政府の大変大切な仕事です。

 しかし、同時に、血税で動いている公務員は、ほかにも本来の行政の仕事があります。したがって、最大限督励をいたしておりますので、そろった段階で立法府に提出するという返答をもらっております。

武正委員 私は、そろって出すのではなくて、できたところから出すべきだというのが私の考えで、申し上げたまでです。

○伊吹委員長 承りました。

武正委員 そこで、今それぞれお答えをいただきました。三省庁に限ってお答えをいただいたら、五百万円以上の随意契約、相見積もりを一〇〇%とっていないというお答えでございました。

 そこで、まず財務省にお伺いをいたします。

 平成十七年度、今言った何十件か、三・五%、確かに、資料をいただいた二千五十六件のうち六十件が随契でございます。大変細かいお金の分の契約もすべて載せていただいておりますが、例えば国有財産鑑定評価依頼、財団法人日本不動産研究所、七千六百五十二万五千五十円でございますが、これについては、国有財産鑑定評価は本当にここしかできないんだろうか。ここ一社だけで相みつをとらない。先ほど理由を言われましたように、会計法上、競争に付することができない、競争を許さない、こういうことでございます。

 もう一つ例を挙げますと、これは財団法人国際金融情報センター、千二百三十五万五千八百六十九円、米国経常収支と米国産業の構造変化の関係に関する調査委嘱契約、これも相みつをとらないで一社単独随契でございます。理由を書いていただいております。当初、企画案募集の結果に基づき選定した業者であり、その企画をもとに包括的で定量的な調査結果を取りまとめる必要があることから、最も本調査の趣旨及び目的を熟知している業者であってこれら知見の活用等が競争を許さないことから、会計法第二十九条云々、該当するためということでございます。それから、これは財団法人日本税務協会、記帳指導等に関する事務の委託、これもずらずらっと並んでまいります。これも、本当に財団法人でなければできないんだろうかということでございます。

 これは、ひとり財務省だけではなく、厚労省さんにおいては、お手元に資料としてまた御提出させていただきました、各都道府県の雇用開発協会、ここがまた随意契約で受注をしております。

 あるいは、農水省さんに至っては、大変、随契の件数、五百万円以上の件数も多い。その中で、本当に相みつをとらないでいいんだろうか、競争を許さないんだろうか、こういったものがたくさん散見されます。

 独立行政法人水産総合研究センター、農林水産研究高度化事業にかかわる委託事業。あるいは、先ほどダイオキシンのことを挙げましたが、財団法人日本食品分析センター、一千四百十万三千四百円。やはり有害物質リスク管理等委託事業、ダイオキシン類の実態調査などなど、今の三省庁、一例を挙げましたが、いずれも予決令九十九条の六、「随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならない。」。環境省だけじゃないんですよ。今挙げた三省庁も随意契約で相みつをとっていないんです。

 総理、一般企業で、五百万円以上の契約で、社内で相みつをとらないで稟議が上がるでしょうか。多分、自民党さんもそうだと思います、民主党もそのような会計規程を内部で設けていると思うんです。例えば五万円以上の支出については相みつをとることとか、そういうようなことを設けて、やはりその内部での会計行為、支出行為、そしてそれを会計としてチェックする行為、内部での牽制、これを働かせる意味で、このように相みつをとるようにどの会社でも行っている。

 五百万円以上の支出で環境省は一切相みつをとっていない。今三省庁に聞いたら、三省庁も相みつをとっていない。これで、この行革法案、税金の無駄遣いを正す、これが本旨。効率的で簡素な政府、一円でも税金は無駄にしないんだ、こういう本旨でこの法案は提出をされたんじゃないんでしょうか。環境省だけじゃないんです。今の三省庁も相みつを一切とっていないんです。

 このことをお聞きになって、どのようにお感じになられましたでしょうか。

○小泉内閣総理大臣 随意契約について、その必要性のないものは競争入札にする、この趣旨を今後徹底していかなきゃならないと思っております。

武正委員 現に、相みつをとらないで五百万円以上の支出契約を一社単独とする、それも随意契約の一〇〇%。このことについて、現状認識、あるいはこれまでそういうこと、あるいは今も行われている可能性が高い。

 随契から一般競争入札へという話はもちろん理解をいたしますが、では、随契はゼロにするんですか。ゼロにしないでしょう、今の政府は。ゼロにしないとすれば、やはり、相みつをとらないで済ませられる、済ませている、しかも一〇〇%相みつをとっていないというのは直すべきだと思うんですが、どうでしょうか。

○小泉内閣総理大臣 随意契約、必要性があるかどうか、そして、費用の削減、効率化を考えて、正すべきは正すべきだと思っております。

武正委員 一昨年の十二月から、もう一昨年からこの随契の適正化、適正化と言いながら、相変わらず十七年度も相みつを一切とらない。つまり、予決令の九十九条の六の違反なんですよ。相みつをとらない。しかも、随契の一〇〇%とらない。これはもう一社しかできないんだ、ほかに技術はないんだ、こういうことで、環境省だけじゃなかったんです。財務省も農水省も厚労省も随契で相みつをとっていないんです。予決令違反ですよ、予決令違反です。

 このことについて総理はどのように御認識されますか。

○伊吹委員長 まず、予決令及び会計法の所管大臣として、谷垣財務大臣。

○谷垣国務大臣 先ほどお挙げになりました一つ一つのあれを私は全部今つまびらかにお答えする能力はございませんけれども、例えば国有財産の鑑定評価の場合、日本不動産研究所みたいなところがございます。私は昔弁護士をやっておりましたけれども、高度なものはやはりここに頼もうというのが自然だったと思いますので、恐らく、ほかに全くないかどうか今断言する能力はありませんが、今まで、ほかに競合する者があるときは皆競争入札でやってまいりましたので、ここのところは多分そういうことが言えるのではないかと私はこれを見て思います。それから、日本税務協会もお挙げになりましたが、全国規模で統一的に記帳の指導ができるというところはほかにないと私は思います。

 そういうようなことでございますので、今、全部予決令違反だとおっしゃった、我々もさらに精査をして改善に努めますが、全部予決令違反だというのは私は違うと思っております。

武正委員 私が言ったのは、全部とは言っていないんです。一〇〇%相みつをとっていないのは予決令違反でしょうと言ったんですよ。総理、どうですか。

○小泉内閣総理大臣 実際の業務というのは、私は詳しくありませんのでわかりませんけれども、要するに、随意契約でなくてはならないのかどうか、よく検討する必要があると思います。

武正委員 いや、随意契約でどうか検討じゃなくて、随意契約を今政府はやっておられるわけです。今、全部なくすという法律を出されていないわけです、政府案は。民主党は一般競争入札原則という対案をきょう提出いたしました、さまざまな契約ですね。そういった意味では、政府は随意契約を認めているんですよ、残しているんです。

 その随意契約が一〇〇%相みつをとっていない環境省、財務省、農水省、厚労省、こういったことが出ているわけですから、総理として今の、いや、財務大臣には聞いていないんですよ。

○伊吹委員長 いや、法律の所管大臣ですから。

武正委員 いえいえ、私が聞いているのは総理に、この随契が現状あるわけです、現状やっておられる、随契を。やるべきかやらないべきかじゃなくて、相みつをとるべきだと。ゼロ%はおかしい、このことにお答えください。

○小泉内閣総理大臣 原則一般競争入札、随意契約でなくてはならないというものもあるから原則なんです。随意契約、必要があるかどうかというのはよく検討しなきゃならない、御指摘のように。随意契約の必要がないというものは一般競争入札に移すということだと思います。

 この点につきましては、全省庁、よく、御指摘を踏まえて検討する必要があると思っております。

武正委員 いや、随契の必要があるかないかじゃなくて、もう既に各大臣がお答えになっているように、随契が必要だからやっているんですよ、政府側の答弁は。政府側のそれぞれの省庁は、この会社しかあるいはこの公益法人しか受注できないんだ、そう言っておられたんです、三大臣は。

 ほかにないんです、ここの会社、ここの財団法人しか。先ほど言われましたよね、日本税務協会は全国でここしかないんだと財務大臣は言われました。随契が必要だと先ほど言っておられるんですよ、三大臣は、随契は必要なんだと。しかも、ここの一社しかできないんだと、特殊な技術あるいはさまざまな理由で。でも、必要なその随契の一〇〇%丸々相みつをとらないということは、この予決令の九十九条の六の違反じゃないですかと。九十九条の六を読みます。

 いや、総理に聞いているので、もう先ほど来財務大臣にはお伺いしております。

○伊吹委員長 会計法の所管大臣であり予決令の政令を持っている谷垣財務大臣、法令上のことを答えてください。

○谷垣国務大臣 相見積もりをとれるようなものは随意契約ではなく一般競争入札でやらなければならない、これが私どもの法律でございます。

武正委員 だって九十九条の六は「契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならない。」と。

○谷垣国務大臣 緊急でやらなきゃならない場合に随意契約をやるような場合はございますよね、災害対応とか。そういうときは相みつをとらないということがございます。しかし、そういうことを除いた場合には、相見積もりをとれるようなものは一般競争入札になるわけでございます。

 ですから、委員の先ほどからの御議論は、ほかにないのか、ほかにこれができるところがないのかという議論は、それはおやりになったらいいと思います。私どももほかでできるのかできないのかという議論はしなきゃいけません。ただ、相見積もりがとれるようなものであるならば一般競争入札でやっていただかなきゃいかぬ、こういうことであります。

武正委員 そうすると、環境省、先ほどのお話、財務大臣、九三%が随意契約なんですよ。先ほど言ったように、ではもう一回言いますか、ダイオキシン、三つ挙げましたよ、一般競争入札と随意契約。副大臣、答えられなかったじゃないですか、ということなんです。

 だから、やはりおかしいんですよ。随意契約でなければ一般競争入札なんだ、ほかにないから随意契約なんだと。でも、随意契約だらけ。本当にこれは随意契約にしなきゃいけないんでしょうか。しかもそれが、公益法人に随意契約が多数行われている。しかも、お手元に資料をお配りしたように、そこに再就職をしているわけです。総理、見てください。総理も厚生労働大臣をやられたわけですから、御存じの団体でございます。高齢・障害者雇用支援機構、全国で七十三人が、これは厚労大臣、七十一人に御訂正いただきました、厚生労働省から再就職をしている。そして、三ページ目、四ページ目を見ていただくとおわかりのように、ここに七割のお金が厚生労働省から流れている。この中に、先ほど御提出をいただいた随意契約も入っているわけです。本省から特に公益法人へのお金の流れ、しかもそこに天下りが必ず絡んでいる。

 そして、先ほど担当財務大臣は、いや、ほかは競争できないんだと。だから、一般競争入札に付すか随意契約しかない。随意契約であれば相みつをとる必要はない。では、この九十九条の六というのは一体何なんだということになろうかと思います。このことを指摘し、私の質問にかえさせていただきます。

 ありがとうございました。
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