【衆院外務委員会】 国際緊急援助隊について
2008年06月06日
○武正委員 民主党の武正公一です。きょうは一般質疑ということでお願いをしたいと思います。
今、同僚委員からも指摘があったタクシーチケットのキックバック、大変遺憾なことでありまして、これでまたいろいろと事実が明るみに出てまいると思うんですが、これは例の公務員制度改革の関連法案のときに私も指摘をしましたが、やはり法律なり制度なり、まだまだ実は不備がある。
先ほど財務省主計局に頼んだと言いましたが、財務省が各省各庁の契約に横ぐしを入れられないという会計法の問題とか、あるいは、公務員が民間から考えてもおかしなことをしても罰せられない、予算執行責任者に関する法律の問題点とか、やはりそうした法律、制度を改めていくということも同時にやっていくとともに、真相解明を、外務省も含めて、お取り組みをお願いしたいと思います。
そこで、まず今回の国際緊急援助隊の派遣について、総務また防衛のそれぞれ副大臣もお見えいただきまして、ありがとうございます。官房副長官もおくれておいでいただくということで、感謝を申し上げます。また、厚生労働大臣政務官も、ありがとうございます。
お手元に、今回の緊急援助隊の救助チームの活動概要と医療チームの活動概要、そして四川省における大地震、テントの支援状況という資料を配付させていただきました。
今回、緊急援助隊で、まず救助チームということで送られたわけでありまして、その内訳は、一ページの資料に書いてあるように、六十一名の派遣、外務省、警察庁、消防庁、海上保安庁、JICA、医療関係者ということでございますが、御案内のように、その派遣の場所が、日本が得意とするビルの倒壊等というような場所ではなかったということとか、移動に大変時間を要したことなどで、やはり一つ教訓が、今回この緊急援助隊の救助チームではあったのではないのかなというふうに思っております。
また、医療チームについては、二ページにございますように、二十三名の派遣が行われました。外務省、医師、看護師、薬剤師、医療調整、業務調整ということであります。この医療チームの派遣についても、既に報道されているように、できるだけ被災地に近い場所でという希望でありましたが、最初に行った病院は、ある面、そうした急性期の対応ではなかったということで、二番目の病院での対応ということでありました。
緊急援助隊の皆様にはそれぞれ大変な御努力をいただいたことに心から敬意を表するわけでありますが、やはり何か教訓が今回あったとすればそれを次につなげていかなければならないというふうに思って、それぞれ関係省庁、おいででございますので、御質問をさせていただきたいと思います。
まず総務省さん、お見えでございますので。
消防庁から、今回まず救助チームとして派遣をされております。また、聞くところでは、松阪の消防署の方が医療チームに個人の資格でも参加をされたということも聞いております。
まず、救助チームとして参加をした折に、その資機材については、救助チームというのは基本的にJICAが用意をすることになっているんですけれども、人命探査機を東京消防庁の方が持っていって、それが非常に有効であったという話を聞いておりますので、その事実関係と、それから医療チームで、私もなぜだろうと思ったんですけれども、個人の資格で、特に松阪の消防署の方は多いようですが、過去も参加をされているようなんですが、医療チームにどうして消防署の方が個人の資格で参加をするのかも含めて、それぞれの消防庁としてのかかわりを御説明いただけますでしょうか。
○谷口副大臣 総務省でございます。
武正委員の御質問でございますが、今回行ったわけでありますけれども、そもそも総務省で消防隊員が国際消防救助隊、IRTに登録しておりますのは、六十二本部五百九十九名が登録をいたしておりまして、その中から今回、四川大地震の救助に行ったということでございます。
何点か質問が今ございましたが、消防庁の方は、国際緊急救助隊というのがありまして、これは二つに分かれて、人的救助、また物的、資金援助というような形になるわけでありますが、この人的援助の中に救助チームと医療チームと専門家チームというのがございまして、このうち、消防庁の方は救助チームと専門家チームのところに入っております。
それで、今委員がおっしゃった医療チームの中には本来消防庁は入っておらないわけでありますが、中には、先ほどおっしゃったような松阪のところであるとか、また千葉県香取であるとか、個人で登録をしていただいて医療チームの中に入って、救急救命士の資格を持っていらっしゃる方が現場に赴いていらっしゃるというようなことがございます。
今委員がおっしゃったように、例えば医療チームの参加は、二〇〇三年五月のアルジェリア支援以降今回のミャンマーの支援まで、これまで五回行われておる。二〇〇三年五月にはアルジェリアの地震で松阪地区の方が二名行かれた。二〇〇四年はスリランカの津波で二名、松阪地区の方が行っていらっしゃいます。また、二〇〇五年十月にはパキスタンの地震で松阪地区の二名が行っていらっしゃいます。二〇〇八年五月には中国地震で、これは千葉県香取でありますけれども、一名行っていらっしゃる。二〇〇八年五月、ミャンマーの暴風雨に対して松阪地区の方が一名行っていらっしゃるということで、本来消防庁といたしましては医療チームに入っておらないわけでありますけれども、このような救助活動を精力的にやっていただいている方がいらっしゃるということでございます。
○武正委員 先ほどもう一つ聞いた、東京消防庁が人命探査機を持参していった、それが非常に効果を上げたという点についてはいかがですか。
○谷口副大臣 先ほど先生がおっしゃったように、そもそも成田国際空港におきましてJICAが救助資材を置いております。
それで、特に今おっしゃった東京消防庁が携行した資機材で申し上げますと、一般的にある資機材以外に今回東京消防庁が持っていったのは、電磁波探査装置、二酸化炭素探査装置及び地震警報機、このような三種の資機材を各一台ずつ携行した、これが大変効果を発揮したということを聞いております。
○武正委員 厚生労働政務官もお見えなんですが、医療支援委員会というのがあって、医療チームの派遣については協議をしているようなんですけれども、どのぐらいの間隔で協議をしているのかというのと、今、個人の資格で松阪の消防署員が参加しているようなんですが、私はやはり、消防庁として、例えば厚生労働省と一緒の医療支援委員会に入ってもいいんじゃないかなというふうに思うんですが、どの程度の頻度でやっているかおわかりですか。
○松浪大臣政務官 お答えを申し上げます。
医療チーム支援委員会というのが年に大体二、三回のペースで行われているわけであります。その中には、ただいま、文科省、当然厚労省、それから医師会、赤十字等と連携をして、どのような装備にするのかとかいうことも含めながら協議をしているところでありまして、その中のほとんどの方が、文科省などを除けば、医師の資格もお持ちであるということで、専門的にこうした対応をお考えになっている。
委員おっしゃるように、消防庁との連携等については、今後、課題があればそれに対応したいと思います。
○武正委員 いただいた資料では、年に一回、医療支援委員会が開かれているようであります。
外務省さん、外務大臣、よろしいでしょうか。今お聞きになって、松阪の消防署の職員の方が医療チームには個人の資格で参加をしている、それから医療支援委員会という関係省庁の打ち合わせには消防庁は入っていない、こういったことがあるわけなので、この後も類似の質問をいたしますが、実は、やはりもうちょっと省庁の協力体制を強化していく必要があるのではないか、こういうような指摘なんですね。
もう一つ続けて伺って、それで御所見を伺いたいと思います。
そこで、在外公館に国際緊急援助担当官というのがそれぞれ二名ずつ置かれているらしいんですが、今回やはり事前の情報収集、こういったものが、災害が起きてからではなくて、事前に在外公館としてもっと行われていたのかどうかというのが、これは中国に限らず全世界そうなんでしょうが、伺いたいなというふうに思うんですけれども、この点いかがでしょうか、外務省。
○高村国務大臣 担当官はいざというときにやるということでありますが、いざというときにそういう職務を尽くせるように、ふだんからそういう人的関係を築くとか、そういうことはやっていると思うんですが、例えば中国みたいな広大なところで、どこで起きそうだとか何だとか想定してやるというのは、それはなかなか難しい。だから、どの程度かということはともかく、いざというときに動きやすい人的関係、だれに言うかとか、そういうことは担当官として当然やっている、こういうことであります。
それから、先ほどの御質問の消防職員が個人としてということについては、どういう事情かちょっと私自身としてわかりませんし、ふだんからチームの中に入って検討していることが必要か必要でないか、どの程度必要か、そういうことについてもさらに検討をさせていただきたい。関係省庁間で検討する必要があろうかと思いますが、今、私から明確にこうであるということはちょっと申し上げられないということでございます。
○武正委員 いざというときというよりも、事前から、在外公館で国際緊急援助担当官というのが二名ずつ置かれていますので、やはり関係省庁等との連絡調整とか、日本はこういう得意分野がありますよとか、今回であれば、日本はビルの倒壊に対する対応は非常にいいけれども、百メートルも土砂が堆積したような場所はなかなか難しいんだ、そういうようなことの情報共有なんかがあってしかるべきだったのではないのか、こういうことであります。
そこで防衛省、副大臣もお見えなので、この国際緊急援助隊には自衛隊も、四類型のうちの一つに自衛隊派遣も入っているんですけれども、先ほど厚生労働政務官からは、関係省庁で医療支援委員会も開かれておりますと。あと、五者協議というのも開かれているんですね。この一ページにあるような派遣を行っている外務省、警察庁、消防庁、海上保安庁、JICA、五者協議が行われている。ただ、ここに医療関係者もいますし、医療チームというものもあるわけですから、私はこの五者協議にも例えば厚生労働省さんが入っていいんじゃないかということもここで申し上げておきたいと思います。
防衛省さん、自衛隊の派遣ということも国際緊急援助隊には当然あるわけですが、日ごろからそうした協議、特に外務省を初めとする関係省庁間、これを定期的に行っているのかどうか、お答えをいただければと思います。
○江渡副大臣 委員にお答えさせていただきたいと思います。
この国際平和協力業務、自衛隊も、防衛省が省に移行いたしまして本来任務化したわけでございまして、そのことに関して、外務省さんとはるる、その時々におきましていろいろな協議をさせていただいておるわけでございますけれども、あくまでも、防衛省として自衛隊を派遣するといった場合においては、外務大臣から我が省の防衛大臣の方に協議の要請がございまして、それを受けて行うというような形になるわけでございます。
それでも、委員御承知のとおり、自衛隊というものは自己完結的な形で、医療にしても、物資の輸送あるいは給水等ができるわけでございまして、これまでもスマトラ沖の地震とか津波、あるいはパキスタンの地震等に活動してきたという実績もございます。
そしてまた、防衛省におきましては、この国際緊急援助活動を行うという場合に備えまして、平素より陸海空の自衛隊におきまして所要の体制というものをしっかりと維持させていただいておりまして、その即応体制というものはきちんとさせていただいておりますけれども、まさに委員御指摘のとおり、日ごろから各省庁とどうかといいますと、外務省さんとはかなり情報共有とか連絡を密にしておりますけれども、ほかの省庁さんとそうであるかというと、なかなかまだそこまで至っていないところがあるかと考えております。
ですからこそ、防衛省といたしまして、国際緊急援助活動につきまして自衛隊の本来任務とされたことを踏まえまして、今まで以上に、外務省を核としながら、より積極的に取り組んでいきたい、そのように考えております。
○武正委員 関係省庁との連絡協議というのはもっともっと密に行うべきであるということであります。
実は、この国際緊急援助隊の予算というのは八億円というようなことでありまして、総合訓練というのが年に一回、例えば警察、消防、海上保安庁などが参加して行っているんですけれども、そういった費用なども含めると、さっき総務省さんに聞いた人命探査機は一つ五千万円ぐらいするそうで、八億円の中で二億円ぐらい使って訓練もする、あるいは研修もする、そのほか、こうしたもろもろでやると、なかなか資機材でそうした一つ五千万円の人命探査機はそろえられない。これは実際、事務局、JICAがやっているわけなんですけれども。
そういったところもあるんですが、国際緊急援助隊の予算を私はもっともっとやはり充実をしていくことと、それから関係省庁がもっと、先ほどの医療支援委員会へ消防庁も加えたり、あるいは五者協議にも厚生労働省が加わったり、そうした体制が、予算も含めて必要だと思うんです。
官房副長官、食料サミットからお帰りいただきまして、委員会の方にも出席いただき、ありがとうございます。
食料サミットについてもお伺いしたいところでありますが、国際緊急援助隊の活動をもっともっと充実していく必要が、国際社会の要請もこれあり、必要だと思うんです。予算が年間八億円、あるいは省庁の協力体制ももっともっと総合的にやっていいと私は思うんですが、御所見があれば伺いたいと思います。
○大野内閣官房副長官 出席がおくれまして、御理解いただいてありがとうございます。
国際援助隊につきましては、もう既にさまざまな対応をさせていただいておりますし、また、関係省庁との十分な連携の中で、情報収集を初め素早い対応をということで進めておりますので、引き続き、そのような体制をもって、さまざまな緊急の課題に対応してまいりたいと思っております。
○武正委員 外務大臣、予算について、八億円という予算なんですが、さっき言ったように、五千万円の人命探査機なんか、JICAさんに聞いたら、八億円の中で研修もやり総合訓練もやりということで、とても、なかなか資機材としてそろえられないという話も聞いておるんですが、私はもっと予算の充実が必要ではないかと思うんです。
外務大臣として、限られた、財政規律というのがあるんですけれども、今官房副長官もやはり充実をというような御所見もありますので、お考えを伺いたいと思います。
○高村国務大臣 予算が十分か足りないかと言われれば、足りないということは言えると思うんです。一方で、外務省は、いろいろな分野で、あらゆる分野でかなり足りないという面があるわけでありますが、この分野は本当に国際社会から、出るたびに感謝されているということでありますから、非常に予算の使い方として有意義なものだと思いますので、委員の御指摘も踏まえて、今度の概算要求等についても前向きにふやす方向の検討をさせていただきたい、こういうふうに思います。
○武正委員 ぜひそうした取り組みを政府としてお願いしたいと思います。
特に先ほど、なぜ個人の資格かというお話がありましたが、緊急援助隊の医療チームのスキームというものが、外務省、JICAから要請をして、それぞれの出身、派遣元の了解を得て、消防署とかの了解を得て個人の資格で行くということですから、どうしても期間も二週間ぐらいで限られてしまう。今回、報道では、ドイツの対応が、ベッドを二百ぐらい持っていって、言葉をかえれば野戦病院みたいな形でつくる、半年間ぐらいずっといられる。それは、個人の資格で、ある面ボランティアと言ってもいいのかもしれませんが、二週間という限られた期間での医療チームということですとやはり限界があるということですので、ぜひ政府を挙げて総合的にお取り組みをいただきたいと思います。
そこで官房副長官、引き続きお答えをいただきたいんですが、今回、資料の三枚目で、テントを送るに際して、二十八日の午後の官房長官記者会見で、二十七日、北京大使館に中国政府の方から要請があったということで、自衛隊機でのテントの輸送というものも検討するということを記者会見で述べられたものですから、二十九日の朝刊各紙が、自衛隊機、中国へ派遣ということを大きく報じられたわけでございます。
ただ、三十日の午前中の記者会見で、同じく官房長官は、今回はチャーター機により輸送することにいたした次第でございます、実際に何で自衛隊機という話が立ち消えになったかということにつきましては、中国国内で一部慎重論が出始めていることも考慮して日中間で協議をした結果、自衛隊機による輸送は見送るということにしたわけでございます、こう記者会見で述べておられます。
官房副長官として、この官房長官の記者会見の事実関係を改めて伺いたいと思います。
○大野内閣官房副長官 自衛隊機による援助物資の輸送をめぐりましては、実はさまざまな報道がされておりまして、その一つ一つについて政府としてコメントすることは適当ではない、こう思っております。
いずれにいたしましても、申し上げられますのは、中国側より援助物資の供与につきまして要請がなされました。その後、中国側と相談する過程で、自衛隊機の活用も一つのアイデアとして検討されたところでありますし、自衛隊機による輸送について合意したという経緯はありませんで、今回は民間チャーター機による輸送をすることにいたしたものでございます。
○武正委員 その要請というのは、いつどこから来たか、お答えいただけますか、自衛隊機による輸送もアイデアの一つということについて北京大使館の方に要請があったというのは。いかがでしょうか。
○高村国務大臣 自衛隊機で送ってくださいという要請があったというふうには理解をしておりません。こうこうこういうものを下さい、そういう場合に、送る手段としていろいろ話している中で、自衛隊機という可能性もあるね、そういうような話が出たということで、自衛隊機で送ってくださいという要請があったというふうには全く理解していないところでございます。
○武正委員 官房副長官、わかりましたか。日時と、どちらからそういう話が、自衛隊機でとは言わなくても、自衛隊機も輸送の手段の一つということも含めてですね。
○大野内閣官房副長官 五月の二十七日に、在中国日本国大使館のしかるべき担当者に対しまして、中国側のカウンターパートから要請があったものでございまして、大使館として要請を受けたものでございます。
○武正委員 カウンターパートというのはどちらでしょうか。
○大野内閣官房副長官 殊さらに個人名を明らかにすることについては、差し控えさせていただきたいと思います。
○武正委員 報道では、国防部の方から、在北京大使館の自衛官、アタッシェ、特に陸自の方でしょうか、その方にそうしたやりとりが、発災後から当然、それぞれカウンターパート同士、外交部と北京大使館、あるいは民生部と北京大使館以外にも、北京に派遣をされているアタッシェの方々はそれぞれカウンターパートと連絡をとっていたというふうに伺っているんです。
防衛副大臣、事実確認をしたいんですが、中国の国防部と自衛官、アタッシェとやりとりがあって、その中でこうした提案というか投げかけがあったという報道があるんですが、その点はいかがでしょうか。
○江渡副大臣 お答えさせていただきたいと思います。
今委員の御指摘のことでございますけれども、あくまでも外交的なやりとりでございますので、我が省が主体的にどうのこうのということではございませんので、そこのところは外務省さんに聞いていただければありがたいな、そのように思っているところでございます。
○武正委員 外務省さんはいかがですか。
報道では、国防部とそれから自衛官、アタッシェとのやりとりの中で、こうした、テントを緊急に送ってくれ、では送りましょう、ただ自衛隊機を活用するというのもやはり素早く送る一つの選択肢ですよと、当然そういうやりとりの中でこういった話が出てきて、二十八日午後の官房長官の記者会見につながっていったというふうに報じられております。
今外務大臣が言われたように、官房長官も、例えば、中国側から明示的に自衛隊の派遣の要請があったのかということについては、自衛隊の派遣というよりも、緊急物資を運ぶとき、運ぶものが、多分テントというものですが、自衛隊がたくさん持っております、そういうものを含めて、緊急援助というものをお願いしたい、こういうことだと理解しております、こういうようなことを述べておられますが、カウンターパートのそうした国防部とアタッシェ、自衛官とのやりとりの中でこうしたアイデアが出てきたということでよろしいでしょうか。
○高村国務大臣 だれとだれということではなくて、日本政府側と中国政府側というふうに御理解をください。いたずらにどこでどうだという、中国側でもまた、中でもいろいろ連絡とか縦割りとか日本と同じようにある中で、ここがこう言ったからこうだとか、ああ言ったからこうだとかいうことを日本政府の人間として言うということはちょっと差し控えたい、こういうことでございます。
いずれにしても、要請は、テント等こういうものをというのが要請でありまして、それを達成するためにどうしたらいいねという担当官同士の話の中で、一つの手段として自衛隊機ということもあり得るねという話が出たので、最初から自衛隊機を送ってくれという要請があったというふうには全く理解していない、こういうことでございます。
○武正委員 先ほど触れた国際緊急援助隊のスキームの中で、自衛隊の部隊の派遣については特に必要があるときという括弧書きがあって、なかなか大臣の協議とかも、そうした特に必要があるときというふうに書かれているものですから、日ごろからのルーチンの、外務省さん、防衛省さんの国際緊急援助隊に対する先ほどの医療支援委員会とか五者協議のような定期的な会合が持たれていないというふうに私は理解をするものです。
国際緊急援助隊のちゃんと法律で位置づけている自衛隊の派遣ということで、過去も実績も重ねておられますので、やはり日ごろから定期的な協議を行うことと、それから、特に必要があるときというようにわざわざ括弧書きしてしまうと、こうした何かのときにスムーズな動きが、官邸もちょっと何かどたばたしたなという印象を対外的にも非常に与えたと思うんです。
私は、法律に基づいてやるべきことをやっていくということがスムーズに行えるような、国際緊急援助隊の法律の滑らかな、速やかな執行ができるような、そんな体制の見直しあるいは強化、これがやはり今回の一つ教訓ではないかなというふうに思うんですね。その点はいかがでしょうか。最後に外務大臣にお聞きして終わりたいと思います。
○高村国務大臣 一般論として、常に見直し、反省をしていかなければいけない、こういうふうに思っております。
ただ、先ほど防衛副大臣からもお答えしましたように、政府部内全部で十分なふだんからの連携ができているかという点は大いに反省しなきゃいけないと思いますが、外務省と防衛省の間では割とよく、これで十分だとは申しませんけれども、割とよく連携はできているというふうに承知をしております。さらによくなるように頑張っていきたいと思います。
○武正委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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