1998年12月8日



国際経済交流懇話会について

武正 
 大競争時代を迎えた今日、本県から海外に進出している企業は195社と報告されています。円高による親会社の海外移転に伴ったり、安い労働力に引かれ、あるいはグローバルな企業展開を考えてなど様々な理由にせよ、海外での活動には大変な企業努力を要するものと思われます。それだけのパワーを持つ本県企業をネットワークしようということで、11月10日、国際経済交流懇話会が参加企業44社、5経済団体でスタートしました。まさに時宜を得たものと考えます。

 日本は、海外への投資に比べ海外からの投資が10分の1で、今、規制緩和や地価の下落、産業構造の転換に海外資本が多く参入しようとしています。本県でも外資企業の誘致を行っていますが、いま一つ成果がありません。そこで、外資企業誘致に国際経済交流懇話会が活用できないでしょうか。参加企業の皆さんは、アジア、欧米にそれぞれ拠点をお持ちであり、現地で本社や工場のある埼玉県はどういうところですかという会話が必ずあるものと思われます。そうしたときに積極的に埼玉県のPRに努めていただき、ひいては埼玉県進出につながる可能性があるものと確信いたします。
 以上、国際経済交流懇話会について、今後の展望を労働商工部長に伺います。

島村秀夫労働商工部長 
 まず、外資企業の県内誘致のため、このたび設立された埼玉県国際経済交流懇話会が活用できないかという御提言についてでございますが、外資企業誘致のためには、情報収集ルートを多面的に構築し、活用することが必要と存じます。そこで、県といたしましては、広く海外諸国と交流を持つ企業で構成されますこの懇話会を貴重な情報ルートとして、本県のPRや外国企業の情報収集を行うなど、誘致に向け積極的に活用してまいりたいと考えております。

 また、懇話会の今後の展望についてでございますが、この懇話会が海外取引などに当たっての諸問題について意見交換を行っていく場として活用されますとともに、会員企業間の協力関係が一層進展し、県内経済の活性化に寄与されますことを強く期待しているところでございます。