後援会
 

会報25号 

2002年4月発行

巻頭言  

皆様にはいかがお過ごしでしょうか。日頃よりのご支援ご声援に心から御礼申し上げます。

お蔭様で衆議院議員としても三年目を迎え、日々、全力投球で臨んでいます。
民主党では「NC(次の内閣)沖縄北方担当副大臣」として外交安全保障上も重要な位置を占める沖縄のあり方について、又、鈴木宗男代議士を巡り取りざたされた「北方四島一括返還がなぜ二島(歯舞、色丹)先行返還に変わったのかを質したいと思います。

第154通常国会はその3分の1の会期を終え、いよいよ「医療費3割負担」「有事法制」「デフレ対策」「税制改正」の議論が始まります。
しかし、小泉内閣誕生1年を迎えても「構造改革」が進まない理由として、いわゆる「政・官・業の癒着」「族議員と官僚(役人)とのもたれあい」があるから「できないんだ」と言えます。

辻元前衆議院議員の政策秘書の問題にしても、既に二年前に山本前代議士を巡り、課題が指摘されていたにもかからわず、国会としては解決を先延ばししていた怠慢です。

初当選時に取り上げた「歳費(給与)の日割り計算」も議員立法を用意しても一進一退の棚ざらしの状態です。
もはや、一日も早い解散総選挙により、「改革」派議員を増やし、政界再編により政権交代可能な二大政党を打ち立て、国民の皆さんが「選択権」を持つことで「政策の切磋琢磨(競争)」が可能となります。
同時に、地方分権と情報公開を前提に政治家と官僚の接触を制限する仕組みも打ち立てなければなしません。
引き続き宜しくご指導の程お願い申し上げます。 (衆議院議員 武正公一)


未来政治研究会中国視察報告

松下政経塾出身議員でつくる「未来政治研究会」では12月12日から3日間の中国視察に行きました。一昨年に続いての参加ですが、今回は事務局長として参りました。

12日は北京平生計算機技術開発有限公司を訪問しました。ソフトウエアのベンチャー企業経営者の自信とやる気に一同感動。法人税が3年間は0%など優遇されています。

13日は、まず、外務省北京大使館隈丸公使と千葉参事官からレクチャーを受けました。
千葉さんとは1985年共に留学生として旅行した仲で、当時の公使が今の阿南大使です。
その後松下電器ブラウン管工場を視察。松下幸之助塾主の中国への思いを肌で感じました。
塾主は、「海外との提携は長い目で見なければならない」と発言していますが、天安門事件で操業を続けたことがより信頼を高めたことを聞きました。
午後、大使館で「侍」を感じさせる阿南大使のレクチャーを受けました。
中国外交部では、日本担当の王部長が江主席とミャンマー訪問で不在のため、楊副部長と面会しました。
担当は、西アジアと北アフリカ。どっしりとした雰囲気に大きな目がぎょろり。「人物」だなという印象を受けました。

14日、いよいよ朱鎔基首相との会談です。 会場は昨年と同じ釣魚台。
首相からは、小泉首相の訪中を評価する話が出た後、いよいよ、質疑応答。私から、1人づつ質問させてほしいと述べると、首相は「良い」と。
主に、経済問題が多く、これに答える首相。真摯に、そして、昨年よりも自信と確信をもって。 結局2時間を超える会見となりました。
最後に記念写真を撮り、再会を期しました。「若い人に期待する」という首相の厚意に改めて感謝したいと思います。

中国で「日本のほうが社会主義経済」と指摘された日本経済の低迷。
一方、高成長を続けオリンピック開催、WTO加盟も実現した中国。両国関係、そして、両国を含む東アジア地域の情勢など、考えるところの多い刺激的な訪中でした。

日本の、通商・産業政策の転換が必要であること、それを担保するのは雇用政策、そして、昨年末のセーフガードをめぐるお粗末な対応に見られたように相関関係にある農業政策。パッケージでの取り組みが必要なことを改めて認識しました。

沖縄視察報告

沖縄到着後ひめゆりの塔へ向かいました。
塔につくとまず合掌、記念館に入りました。
ひめゆり部隊の「ひめゆり」とは、一女の「乙姫」女子師範の「白百合」という雑誌の名前をあわせたものです。病院での手伝いなど部隊とともに動き、「解散命令」が出された後200名を超える犠牲者を数えました。
14、5歳からの犠牲となった女子の写真が飾られ、言葉にならず、沖縄戦の悲惨さを実感しました。

次に、平和の礎(いしじ)に向かいました。沖縄戦の犠牲者の名前が各県別に刻まれています。私も埼玉県出身の沖縄戦犠牲者の前に花と線香を手向けました。

翌日、まずは沖縄県庁で知事と面会。 その後キャンプコートニーへ向かい四軍(陸海空海兵)調整官との面会。
キャンプに入ると、英語で書かれた「歓迎民主党」の文字が掲示板に。
グレグソン調整官は中将で復帰前なら高等弁務官にあたります。太い毛むくじゃらの腕。胸には名前が。 冒頭スライドを使い「沖縄に海兵隊が駐留すべき理由」が説明されました。

(一)東アジアの地域事情
(二)五カ国との二国間防衛協力
(三)沖縄はハノイにも上海にも近い
(四)海兵隊は唯一の前方展開部隊

などです。
特に、日米安全保障協定の説明では、「act to meet the common danger(同じ危険要素に対して行動をとる)」の文字が。

私から、「基地の整理、統合、縮小については冷戦の終結もあり海兵隊のグアムへの移転の可能性」を尋ねましたがつれない返事。
あわせて、民主党の日米地位協定見直し案の目玉である「環境への配慮」についても。環境については重視しているとの返事です。

その夜、石垣島での夜は市の肉牛の生産農家の方々と意見交換。
枝肉日本一の黒毛和牛の産地からの悲痛な叫びを聞きました。
「肉牛と乳用牛を一緒にしないでほしい」「一頭四万円プラス処理費一万円計五万円では安すぎる」「一頭当たり十万円ほど値下がりしているのでその差の補償を」「屠畜場も沖縄本島にあるため検査を受けるのも三日から四日かかり、その間に品質が落ちる」などです。

明けて二六日、まず新石垣空港予定地に行きました。
島の中部東海岸。カラ岳の脇。当初の、白保(海上)案、宮原(農地)案、カラ岳(海岸)案等を経て三六名による検討会の協議を経てこの場所に落ち着いたとの説明を市長さんから受け、一足先に、現地に着いたWWFJの小林さんからは山の上を旋回している「サシバ」を指し、貴重な自然があること、今の案では、カラ岳の東側を削らなくてはならないことの説明を受けました。

役場に戻り、「赤土」流失のビデオを見た後、市長から挨拶を受け、要望書を受け取りました。私からは、「カラ岳東案は重く受け止めたい」とコメントしました。
駆け足の三日間の調査団。那覇空港で乗り換え一路羽田へ。
本島を空から見下ろすと「平和の礎」が見えます。嘉手納空港も。名護の沖合空港の予定地も。沖縄で多くの刺激を受け、宿題を持ち帰る調査団でありました。

6本の議員立法を提出

◆ 2001/12/04 学校教育法の一部を改正する法律案
 進学だけのためではない幅広い進路指導をする人材(ガイダンスカウンセラー)を置くことを目的としています。

◆ 2001/11/28 商業広告に係る電子メール通信の適正化に関する法律案
 迷惑メール防止を目的としています。

◆ 2001/11/28 消防法の一部を改正する法律案
 新宿の雑居ビル火災を受けて、実際に消防に携わる者の権限を強化する目的です。

◆ 2001/11/22 入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律案など
 官製談合防止に公正取引委員会のみならず、会計検査院の機能強化をすると同時に、関係した職員に対して賠償も含めた罰則強化を目的としています。

◆ 2001/10/30字幕放送を促進する法律案(通称)
 視覚障害者から民主党に寄せられたご意見を受けて、字幕放送の普及促進を目指します。

◆ 2001/06/25 医療法の一部を改正する法律案
 医療事故防止のために第3者機関を設置し、報告することによって原因究明・再発防止を目指します。

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