各県連の取り組みと要望をヒアリング=党台風18号災害対策本部
民主党の台風18号災害対策本部は16日午後、国会内で第2回の会議を開き、担当省庁や被災した党県連からヒアリングを行い、今後の取り組みについて話し合った。
本部長代理の大畠章宏衆院議員が冒頭「被災地の混乱はまだ収まっていない。問題点を洗い出して、党としても考え方をまとめ、被災された方たちの生活再建の道筋を作っていきたい」とあいさつ。
続いて、内閣府の防災担当官ら各省庁の担当が、豪雨災害発生からの経過や被害状況、政府の取り組みを報告した。
党茨城県連からは藤田幸久参院議員が、市域の大半が水没した常総市でのボランティアセンターの立ち上げと多くのボランティアが参加している状況を説明し、今週末からのシルバーウィーク5連休でかなりの参加者が見込まれるため、県のバス協会に依頼してマイクロバス30台の派遣を要請したことなどを報告した。同県選出の大畠本部長代理も、被災者のワンストップ相談窓口の設置など県連からの要望事項について説明し、「被災した市長や市職員が不眠不休で疲弊して、何から手をつけていいのか判断できない状況だ。国や県など行政のバックアップ態勢が必要で、支援チームをただちに派遣し、バックアップする仕組みを検討すべき」と提案した。
党栃木県連からは、松井正一県連幹事長がネット回線を使ったWEB会議システムを通じて参加し、東武鉄道などの運転見合わせなどによる今後の観光への影響を懸念していることなどを報告した。県連代表の福田昭夫衆院議員は、県の被災者生活再建支援制度の適用要件緩和など8項目の緊急要望書を15日に県連から県へ提出したことを説明した。
党宮城県連の櫻井充参院議員は、大崎市と大和町での水害などによる農業被害に触れ、「農協からは収量の補償はあるが、品質に対するものはない。収穫直前だった米はくず米となり、農家収入は激減する。特に専業農家の人たちへの特段の配慮が必要だ」と求めた。
党福島県連の金子恵美衆院議員は、県内の飯舘村で除染廃棄物のフレコンバッグが大雨により大量に流出した問題に触れ、「このようなことが起きないように対策して欲しい」と要望。担当の環境省は「迷惑をおかけして申し訳ない」と陳謝した。
党埼玉県連からは大島敦衆院議員と武正公一衆院議員が越谷市などでの被害状況を報告した。
意見交換では、「一自治体の財政ではとうてい被害を克服するだけの予算はない。国管轄の河川氾濫時の予算措置などの対応を検討すべき」「外国人労働者が多く居住する自治体や観光地での災害時の情報提供が、観光立国をめざす観点からも必要だ」などの意見が出され、次回の会議までに各省庁の検討を求めることになった。
民主党広報委員会