郵政民営化法見直しへ 改正法案を趣旨説明
郵政改革特別委員会が6日午前開かれ、委員会筆頭理事の武正公一議員が郵政民営化見直し法案(郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案)の趣旨を説明した。
同法案は継続審議となっていた政府提出の郵政改革法案を政府が撤回し、民主・自民・公明3党があらたにを共同で衆院に提出したもの。自公政権下で小泉純一郎元首相らが進めた民営化によって、現在の郵政事業は利便性が低下し、地域社会での金融サービスが受けられなくなる可能性もあり、事業を担う5社の将来的な経営見通しが不安定であるなど深刻な課題が山積していることから、抜本的な見直しを行う。
その概要は(1)郵政民営化法、日本郵政株式会社法、郵便局株式会社法及び独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の各法律について一部を改正することにより郵政民営化の見直しを図る(2)郵便事業株式会社法及び日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律を廃止する(3)「郵便窓口業務の委託等に関する法律」を「簡易郵便局法」に改名し、委託業務を行う施設を「簡易郵便局」とし、受託者は「簡易郵便局長」と称することができると規定する――等である。
行きすぎた民営化の分社化ロスを改善するため、法案では現在の5社体制を4社体制に改め郵便局株式会社を存続会社として、同社と郵便事業株式会社とを合併し、商号を「日本郵便株式会社」に変更。ユニバーサルサービスについては日本郵政株式会社及び日本郵政株式会社に、郵便業務及び貯金・保険の基本的サービスを郵便局において一体的に提供する責務を課すこととした。統合により経営の効率化が図られ、以前のように郵便物の問い合わせなどが最寄りの郵便局で可能になるなど、郵便局で一体的に提供するユニバーサルサービスの責務を課すことが法案に盛り込まれている。
民主党広報委員会