現地ニーズに即した第3次補正を成立すべく 党衆議院予算委員団、被災地視察
党衆議院予算委員会筆頭理事の岡田克也最高顧問をはじめ、同委員会理事の武正公一議員、委員の室井秀子議員は8日、第3次補正予算案が7日に閣議決定さ れ、3党の政調会長会談による実務者協議も開始されるなか、宮城県内の被災現場を前日7日の岩手県視察に続き、つぶさに見て回った。気仙沼市内の視察には 内海太宮城県議会議員が、途中から宮城3区選出の橋本清仁衆院議員も同行した。
第3次補正予算案の審議にあたっては、二次情報でなく現場の今を詳細に予算委員会の委員が自ら把握することは不可欠との観点で視察は行われた。
気仙沼市での意見交換の冒頭で岡田最高顧問は、「前回、(幹事長当時に)訪れてから半年ということで、状況はどうなったかをぜひお聞かせいただきたい。 国会もまもなく開会する。そこで第3次補正予算案の審議が行われる。政府の案としては固まったようであるが、野党のみなさんの意見も聞いてできるだけそれ を盛り込んだ形での予算にしていきたい」との認識を改めて表明。そのうえで「とにかく(被災地の)いろんなご要望をしっかりと受け止めて、早くこの予算を 通さなければならないと思っている」と強い決意を示した。
また、前回の視察時は宮城が地元でもある現財務大臣の安住淳前国対委員長と訪れたことにふれ、「現在は財務大臣として、予算執行・組立てを実行していく 立場。今日の有意義な議論はすべて大臣にしっかりとお伝えする」と表明。「この第3次補正、そして来年度の予算と切れ目なく繋がって、一日も早く復興がな せるように、我々も予算委員会の場でしっかりと努力していく」と語った。
視察は早朝からの気仙沼市庁舎での菅原茂・気仙沼市長らとの意見交換を皮切りに、気仙沼漁協との意見交換と漁港視察、女川町では安住宣孝町長の案内のも と市街地復興への状況視察と高台移転をはじめとする復興計画等に関する意見交換、石巻市では日和山から視察しながら旧北上川災害復旧の現状と課題を調査、 続いてJAみやぎ亘理管内に移動し、浸水してしまった農地といちご栽培農家の現状、大津波が乗り越えた防波堤の復旧状況等の視察を亘理町の斎藤邦男町長、 山元町の齋藤俊夫町長らの説明を受けながら実施。夜には東北経済連合会・仙台商工会議所との意見交換を行った。
視察の印象を山元町で記者に問われた岡田最高顧問は、「気仙沼市は前回行ったのが4月だから半年ぶりだった。いろんなことが変わったとは思う。がれきも だいぶ片付いたし、港ではカツオの水揚げが行われていた。ただ、水産加工業はまだまだこれから。本格的な復興というのはこれからだと思った。石巻も同様の 印象をもった」と発言。そうした印象を踏まえ「3次補正を早く成立させること、そこがいかに重要かということを改めて認識した」と述べた。
3党協議にあたり予算規模、償還期間、税外収入などの点で各党の考え方に隔たりがあるなか、どう打開するかとの問いには「大事なことはスピード感だ」と コメント。「話し合いが行われてもまとまらないということで遅れてしまうということは望ましくない。そういう意味でしっかりと胸襟を開いて3党で話し合っ ていただくということだ」とした。
また話し合いが長引けばそれだけ予算成立が遅れてしまうということを大前提として肝に銘ずるべきとの認識も示し、一日も早い復興へ向けて予算委員として第3次補正予算成立に力を尽くす重要性を強調した。(民主党ニュースより転載)