ネクスト外務大臣としてコメントを発出しました
直近の中東情勢についての見解
外交・安全保障戦略PT会長 岡田克也
ネクスト外務大臣 武正公一
13日のイスラエルの先制攻撃に端を発したイラン・イスラエル間の衝突は、攻撃の応酬によりエスカレートする中で、22日アメリカがイランの核関連施設に対する攻撃を行い、イランはそれに対する報復として、昨日、カタールの米軍基地に対する攻撃を行うという事態までに発展しました。これらの武力の応酬が、さらに事態を悪化させ、地域を急激に不安定にし、国際社会を大きく混乱させかねない危機的な事態です。
また、核関連施設に限定されているものの、国連安保理における議論のないままアメリカによる武力行使がなされたことは、今後の世界の平和と安定にとって、深刻な影響を及ぼす可能性があり、強く憂慮される事態です。
イスラエルとイランは停戦に合意したとのことですが、アメリカがこれ以上軍事的に介入することなく、外交努力で事態を収拾するための努力を継続すること、イスラエル・イラン双方も自制的に行動し、報復の連鎖により互いの国民や地域を危険にさらすことなく、事態の鎮静化、恒久的な停戦にむけて行動することが重要です。また、全ての国に核不拡散条約を尊重し、国際法などに従って行動することを求めます。
日本政府が国際社会と共に全ての関係者に強く自制を促すとともに、アメリカとイラン、イスラエルとイランの対話の実現に向けて、より積極的な役割を果たすことが必要です。また、引き続き日本国民の退避、安全確保に万全を期するように求めます。